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原油・原材料の高騰問題と対策のページ
 

原油高騰 経営・暮らし守りたい
対策求めて自治体交渉



 ガソリンや灯油の高騰が収まらず、中小業者への支援策や灯油代の補助などを求める声が広がっています。北海道・室蘭民主商工会(民商)は実態調査と「福祉灯油」の新設を室蘭市に要望。兵庫県商工団体連合会(県連)は原油問題についての緊急アンケートを実施し、その結果を県に示し、対策を実現しています。

セーフティーネット保証拡大
経営円滑化貸付の対象に追加
兵庫県 民商の予算要求に回答
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原油高騰の影響を知らせ、対応を県に迫る兵庫県連の代表(予算要望の県交渉で)

 兵庫県は12月28日、記者会見で原油価格の急騰に対し、中小業者などへの資金繰り支援や相談窓口の整備、建設・農林業者への支援策を打ち出しました。兵庫県連が12月19日、県と交渉し、08年度の予算要望で原油問題に関する緊急アンケートの調査結果(注)を示し、特別な対策を取るよう迫った内容を一定反映したものです。
 交渉には、磯谷吉夫会長ら16人が参加。県は1133社のアンケートを示し、「92・5%が価格が上昇と回答。セーフティーネット対策や金融相談窓口などを設置する」と答えていました。
 また中小企業融資制度では、セーフティーネット保証の対象に、国が原油関連4業種(クリーニング、強化プラスチック製品製造など)を追加した(12月18日)のに合わせ、同保証対象以外の業種でも、原油価格上昇の影響を受けている場合は利用可能に。経営円滑化貸付(限度額5000万円、利率1・35%、7年返済・据置1年)の融資条件に原油などの仕入れ価格の上昇を加えました。
 そのほか多重債務問題や大型店・まちづくり、建築確認審査問題、健康生活関連などについてただしました。
 責任共有制度の問題については、磯谷会長が「別枠だった災害復旧融資を一般保証枠の借り換え融資などで対応しているが、国に1250万円の保証枠を広げるか、再度別枠扱いするか要請してほしい」と迫りました。
 健康生活関連では「納付と保険証交付は別問題」との回答を引き出しました。
 (注)県連の石油・原材料高騰アンケート結果(回答61人)
 ○収益の影響=「大きく圧迫」34%、「やや圧迫」64%、「影響なし」2%○価格転嫁=「全面転嫁」5%、「一部転嫁」20%、「転嫁できていない」72%○取引状況=「メーカーと交渉」36%、「交渉していない」61%。交渉した22人中9人が「特別価格にしてくれた」などの成果があったものの、多くは「全然駄目」。また、仕入れ先との間では「現金取り引きになった」「一方的な値上げ」など厳しい実態も報告されていました。

室蘭市 「福祉灯油」5000円補助
北海道・室蘭民商など「市民の会」の運動で

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「福祉灯油」の新設などを求め室蘭市へ申し入れる「市民の会」
 室蘭市はこのほど、市民税の非課税世帯に灯油代の補助として、1世帯当たり5000円を補助することを決めました。室蘭民商も加盟する「石油製品の値下げを求める市民の会」(会長・田口清英室蘭民商会長)などの要請に応えたものです。
 同会は12月5日、室蘭民商の田口会長や胆振建設協同組合の薩来利樹さんなど8人で同市と交渉。中小業者の営業実態調査と支援策、生活弱者に対する福祉灯油の新設、価格引き下げの対策を国や道に要請することなどを求め、田中洋一市保健福祉部長に要望書を手渡しました。
 同部長は「福祉灯油について国は施策を検討している。その動きを注視しながら十分に検討したい」と回答。田口会長は「低所得者にとって厳しい冬。登別市のように福祉灯油の実施を」と求めました。
 要望事項は、(1)新日本石油精製(株)室蘭製油所に対し、灯油、ガソリンなど石油製品の価格を引き下げるよう要請すること(2)原油高騰による影響調査を実施し、影響を受ける事業者に対する緊急対策として、融資、利子補給、返済期間の延長など中小企業への支援対策を行うこと(3)高齢者、障害者、母子家庭、非課税世帯など生活弱者に対し、道の「政策補助金」を活用し、「福祉灯油」の新設を‐などです。
 


 

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