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  トップページ > 税金のページ > 確定申告(自主計算) > 全国商工新聞 第3299号2月12日付
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税金 確定申告(自主計算)
 

確定申告のワンポイントアドバイス (8)税額計算と税額控除

所得税は超過累進税率
 所得金額が計算できたら、いよいよ所得税額を計算します。所得税の税額計算は総合課税のものは超過累進税率を、分離課税のものは比例税率(単一税率)を適用して計算します。
 所得税計算の基本は超過累進税率です。これは課税原則である応能負担原則からすれば合理的な計算方法です。課税総所得金額(総合課税)と課税退職所得金額にはこちらの税率を採用します(表参照)。一方で土地や建物を売った場合には、分離課税として税額を計算します。分離課税で計算するものは、株式など他にもいくつかあります。

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 上記の計算により導かれた税額を合算して(総合課税の所得税額+分離課税の所得税額)、ここから税額控除額を差し引けば、所得税の年税額が計算できたことになります。
 次に税額控除項目について見ていきます。
 よく使われているのは、住宅借入金控除と配当控除ではないでしょうか。
 まず、住宅借入金控除ですが、適用にあたってはいくつかの要件があることはご存じかと思います。そのなかでも、借入金控除を検討した場合に、住宅購入時の注意点として、床面積50平方メートル以上であることや、中古住宅の場合には経過年数の要件があることは知っておかなくてはなりません。また、「借入金控除」と名の付いている通り、借入金にも要件がいくつかありますが、最も注意しなくてはならないのが、契約から返済までの期間が10年以上あることです。途中で繰り上げ返済をしてこの期間が10年未満となると、その年から住宅借入金控除は利用できなくなります。その他にもさまざまな要件がありますから注意してください。
 次に配当控除ですが、確定申告をしないことを選択した配当や、申告分離課税を選択した上場株式等の配当等は対象とはなりません。配当控除を使った方が有利になるかどうかについては住民税等も加味しなければなりませんが、目安として課税所得金額が695万円未満であれば、上場株式等についても確定申告をした方が有利になるケースが多いといえます。
 住民税についてですが、実質的に確定申告により金額が決まります。住民税が私たちの生活に与える影響は小さくありません。例えば、分離課税の場合には所得税や通常の住民税とは別に5%の住民税を納付しなければなりませんし、住民税が増えれば、国民健康保険料や医療費の窓口負担割合あるいはシルバーパスの交付にも影響を与えることがあります。住民税などへの影響も考慮して、確定申告することも必要です。

全国商工新聞(2018年2月12日付)
 
   

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