「法人決算は誰でもできる」法人部会で学習会=新潟・新津民商
経営力の向上にも
新潟・新津民主商工会(民商)は「その気になれば誰でもできる小法人の決算・申告」パンフ(全商連作製)を活用した学習交流会(全12回)をスタートさせました。第1回を7月12日に開き、法人会員など13人が参加。「会計処理と月次決算の進め方(1)―売上・仕入はいつ計上するのか」をテーマにみんなでパンフを使って学習を進めました。
「売り上げの計上は入金時ではなく、商品や製品の引き渡し時に計上する。これを発生主義という。仕入れについても仕入れ代金や外注費の支払い時ではなく、取引の発生時に計上する」ことを確認しました。
さらに「決算は1年間まとめてではなく、毎月、試算表を作成して月次決算をすることが重要。利益が出ているのかどうか、資金繰りはどうかなどを素早くつかむことができ、経営上の問題点を検討し、対策を立てることができる」ことを学びました。
参加者からは「決算書のどこを見れば利益が分かるのか」「半年ごとの決算ではいけないのか」などの質問が出され、「もうかっていようがいまいが、毎月の決算を事業主としてつかむことが、闇夜を勘で走らないために必要なこと」と再度、確認し合いました。
「今までは年1回、決算の時だけしか数字をつかんでいなかったが、月ごと、現場ごとに利益をつかむことの大事さがよく分かった」「難しい話もあったが、勉強していきたい」などの感想が寄せられました。
民商では「倉敷民商弾圧事件」をきっかけに、昨年の総会で法人部会を発足させました。「法人会員の実務能力を向上させ、経営力を強化しよう」と話し合い、学習交流会は1年かけてゆっくり学ぼうというものです。「パソコンに入力する実務担当者ではなく、事業主に参加してほしい」と呼び掛けました。
次回のテーマは「社長もボーナスがもらえる?」です。
全国商工新聞(2016年8月22日付) |