各地で自主計算学び合う
みんなでレベルアップ 税金相談員学習会=広島・三次
「申告もみんなで教え合いレベルアップしよう」――。広島・三次民主商工会(民商)は1月15日、税金相談員学習会を開催し、11人が参加しました。会員同士の教え合いを進めるため、各班で選ばれた税金相談員を対象に行ったもの。民商が毎年配る申告の注意点が書かれた「申告袋」と全商連の自主計算パンフを使い所得計算・消費税計算の基礎を学習しました。
「自主計算活動を強めよう」と取り組んでいる三次民商の税金相談員学習会
昨年配布した「申告袋」の点検表をもとに、自主計算の準備に必要なことを確認。昨年、消費税が増税されたことで、5%と8%とに区別する必要があるため、あらためて自主計算書や月別総括表を活用していこうと学習しました。
消費税の課税業者から「5%と8%どう区別すればいいのか」という質問に、講師役を務めた事務局長が「自主計算パンフの別表1を参考にして」と答えるなど、一つひとつ確認しながら進めました。
また、「準備のためにも自主計算を進めるように伝えないといけない」「消費税計算の対策が必要」「点検表通りにやれば大丈夫」など意見も交流しました。
続いて、確定申告書の書き方を実践方式で学習。医療費控除や生命保険料控除の計算を行い、計算するには事前の自主計算が必要なのはもちろんのこと、いざ相談者から話を聞くと源泉徴収票や証明書がないことも多いなど注意点を確認しました。
三次民商では納税相談だけでなく、資金繰りといった経営改善にも役立つ自主計算活動を仲間同士で進めるために、税金相談員学習を強化しています。本格的に班会を進めていこうと話し合っています。
計算DVDで学び 消費税申告も自分で=静岡・沼津
全商連のDVDを活用して進められた沼津民商の消費税学習会
静岡・沼津民主商工会(民商)は1月16日、全商連「自分でできる消費税申告計算」DVDを使い、消費税学習会を開催。8人が参加し、2014(平成26)年度の消費税確定申告の計算の仕方と注意点を学びました。
店舗の家賃収入や車の下取り・譲渡は課税売り上げとなるなど見落しやすいので注意すること、本則課税を選択している人は接待交際費に、香典や見舞金などは入れないこと、修繕費で車検一式を処理しないことなど確認。税金は租税公課、保険は保険料などに分けて処理し、そのほか非課税、不課税項目に注意することと、誤りやすい課税仕入れについて学習しました。
参加したYさん=型枠解体=は「5%から8%への増税によって何が変わるのか不安だったが、佐伯税理士のDVDと資料を見て何をすればよいのかよく分かった」と話します。
今年、初めて消費税申告をするIさん=自動車整備=は学習会後、家に帰りDVDの内容を思い出しながら、学習会の資料を片手に自分の数字を当てはめて計算。その後、民商事務所で事務局員と一緒に検算すると、ひとつの間違いもなく完璧でした。「簡易と本則、どちらにしたらいいかを実際にシミュレーションし、自分で選択しました。今回、学習会をきっかけに自分で具体的に計算してみて、自信がつきました」と笑顔で語っています。
民商で学びバッチリ パソコン決算に初挑戦=愛知
「パソコン会計で初めて決算ができた」と喜びを語るのは愛知・中民主商工会(民商)会員で畳店を経営するSさんです。昨年の4月からパソコン会計に挑戦。民商で毎月開催している講習会で、パソコン入力や簿記の学習を重ね決算書を作り上げました。
初めて間もないころは、「講習会で学習したことを家でやってみようとしては分からなくなり、また学習の繰り返しだった」と話すSさん。繰り返し民商で質問し、粘り強く学習に取り組みました。そのかいあって、一つひとつの作業が何をしているのか徐々に分かるようになり、仕訳などの登録方法も覚え効率よく入力できるようになりました。
入力した内容が本当に合っているのか残高試算表の見方やチェックのやり方も教わり、簿記のことも少し分かるようになりました。パソコン会計ができるようになり決算もバッチリです。
「いままではエクセルで集計したものを打ち出し、損益や貸借は計算機を使い計算していました。どうしても計算間違いや書き間違いがあり、数字がなかなか合わずに膨大な時間をとられていた」というSさん。民商でパソコン会計を学習し、会計作業が楽になりました。「民商の講習会では、一つひとつ意味を説明しながら理解するまで何度でも教えてくれるので本当に安心。ぜひいろんな人に紹介したい」と語っています。
全国商工新聞(2015年2月23日付) |