営業守る自主計算
班会で仲間と学習=高知・須崎
「学習会で学び、自己流だけど記帳もできるようになってきた。商売の収支が少しでも分かるようになったことがうれしい」-。高知・須崎民主商工会(民商)は1月30日、申告準備の班会を開催しました。2014年11月から計9回開催されている学習会には延べ29人が参加。自主計算パンフやレジュメなどを使い、会員同士が教え合いながら申告準備を進めています。
「記帳によって収支状況を自らつかみ、営業を守ることが重要」と学習会はスタートしました。
参加者それぞれの記帳状況を確認。「毎日収支のメモを日記帳に残している」というOさん=鉄工=や、「気軽にメモをノートにしている」というAさん=理容=などやり方はさまざまです。
参加者の一人が「記帳したいと思っているけど、何から始めたらいいのか分からない」と話すと「まずは領収書を月ごとにまとめるところから始めよう」と別の参加者がアドバイスする場面も。会員訪問の度に話し合い、回を重ねたことで、みんなの意識が高まり、学んで理解を深めた人が今年は“先生”として教えるという好循環が生まれています。
記帳とともに、商売をめぐる情勢や民商の「納税者の権利」を守る運動についても学習。障害者年金を差し押さえられた問題で税務課と交渉した経験や、税金が払い切れず滞納になった場合でも納税緩和措置を活用し、商売を続けながら払える道を探ることが大事なことなどを学習しました。
誰でも「らくらく記帳」=大阪・大正
「らくらく記帳はホンマに楽や」――。大阪・大正民主商工会(民商)のパソコン記帳学習会で民商が独自に開発した記帳ソフト「らくらく記帳」を体験した桑島亮介青年部長=制御盤組立=の言葉です。
1月20日に開かれたパソコン記帳学習会には、自前のパソコンなどを持ち寄り8人が参加しました。
早速自分のパソコンに「らくらく記帳」のソフトをダウンロードし、操作を覚えるための体験版を起動すると本当にらくらく。表示される説明に従いながら操作をするだけで、売り上げ・仕入・経費の入力を覚えることができます。ほとんどマウスの操作で入力できるように設計されているので、キーボード入力が苦手な人でもらくらくです。
入力さえ済ませばコンピューターが自動で計算し、誰でも簡単に青色申告書や消費税付表などを作成することができます。複数税率にも対応し、本則課税と簡易課税も選べるようになっているので、大変な消費税の計算もバッチリです。
参加者は「パソコンは苦手だけど、思ってたよりも簡単にできたから良かった」と喜んでいます。
桑島部長は「今まで自分なりにエクセルで帳面を付けていたけど、もっと早く使えば良かった」と話し、「らくらく記帳は大正民商の誇り。ぜひみんなで活用してほしい」と語っています。
全国商工新聞(2015年2月2日付) |