3・13重税反対全国統一行動=民主的な税制の確立を
消費税増税は許さない
●各地で集会・デモ行進
●集会・デモ行進の模様
3・13重税反対全国統一行動が12日を中心に、全国570カ所で行われ、16万5000人が参加。菅財務相はじめ民主党政権から消費税増税論議の発言が相次ぐ下で、中小業者や労働者らは「消費税増税は反対」「仕事・雇用を増やせ」と集会やデモ行進を繰り広げました。また、東京では中央各界代表者集会を開き、財務省と総務省に申し入れました。
消費税増税を許さず、民主的な税制をめざすことを確認し合った中央各界代表者集会
中央各界代表者集会が12日、衆議院議員会館で開かれ16団体から65人が参加。消費税増税を許さず、応能負担を原則とした民主的な税制をめざすことをあらためて確認しました。
主催者あいさつした全国商工団体連合会(全商連)の国分稔会長は「鳩山政権は社会保障の財源を口実に消費税増税の議論を前倒して始めようとしている。応能負担、生活費非課税が税制の原則。増税勢力に審判を下そう」と呼びかけました。
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員の国会情勢報告に続き、法政大学の五十嵐仁教授が記念講演。「消費税増税は貧困と格差を拡大させるもの。財源確保と共に格差と貧困を解決するため大企業・資産家優遇税制にこそメスを入れるべき」と強調しました。
各団体からは「税金説明会が多重債務や納税困難など暮らしの相談に」(全生連)、「建設不況に見舞われ、不払いの相談が増えており仕事確保に全力を挙げている。4月1日は消費税導入から22年目。全都で宣伝行動を計画している」(東京土建)、「民主党は公約を破って消費税増税へかじを切ってきた。消費税増税は必要と思っている人もいるので、大企業に応分の負担を求め、税制のあり方を問いかけたい」(消費税をなくす全国の会)などが報告されました。
大串政務官(右から2人目)に要請する西村冨佐多全商連副会長ら(左端)右端は佐々木憲昭衆院議員
財務省・国税庁交渉
内部留保の還元など要求
総務省、財務省・国税庁との交渉には全商連、全労連、年金者組合、東京土建、農民連などの代表12人が参加しました。
財務省・国税庁では応対した大串博志政務官(衆院議員)に、大企業の内部留保と利益の社会還元、消費税増税をやめることなど10項目を要望しました。
参加者からは「消費税は大変な負担。最低保障年金は消費税に頼らない制度で」(年金者組合)、「米価が下落しこのままだと地域全体が疲弊する。『コンクリートから人へ』のスローガンを山村の隅々まで届けてほしい」(農民連)、「大工・左官・とび職などの所得税の取り扱いは、従来通りに申告納税できるように対応を」(東京土建)などの発言が相次ぎました。
大串政務官は「『生活が中心』というのは共通の思い。国会で議論しながらできるところは前に進めたい」と答えました。要請には日本共産党の佐々木憲昭衆院議員が同席しました。
総務省交渉
強権徴収是正求める
総務省では、扶養控除、特定扶養控除の廃止・縮減の中止、老年者(所得125万円以下)への住民税の非課税措置の復活、「差し押さえありき」の強権的な地方税の徴収行政の是正などを求めました。
総務省側は控除廃止について「国保料などへの連鎖的負担については横断的に関係省庁間でプロジェクトチームを立ち上げ検討を行う」と回答。また、強権的な地方税の徴収については「納税が困難な人には首長の判断による減免制度もある。困っている人から無理やり取るという話も聞いているが、個々の実情に応じて行われるべきだ」と答えました。
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