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雇用保険手続き個人番号問題 不記載も受理する
罰則なしも確認 全商連と保団連 厚労省交渉
雇用保険の手続きでの個人番号記載の強要をやめるよう求めた厚労省への要請
全国商工団体連合会(全商連)は4月25日、全国保険医団体連合会(保団連)とともに厚生労働省に要請し、雇用保険手続きにおけるマイナンバー(個人番号)記載強要を中止することなどを求めました。
雇用保険課課長補佐は「従業員が事業主に番号提供を拒否している場合などは口頭でその旨を説明すれば、届け出を受理する。番号の記載がないことで届け出を受理しないことはない」「番号を記載しないことによる罰則はない」とあらためて回答しました。
また、個人番号が未記載の届け出を郵送した場合には、「備考欄に従業員が番号の提出を拒否している旨が書いてあれば、届け出は受理する」と答えました。
4月12日のヒアリングで同課長補佐が「従業員全員が個人番号を提出しないことは考えられない」と答えたことを取り上げ、「番号記載は罰則を伴う義務ではない。本人の申し出を否定したり、疑ったりすることのないようにしてほしい。これまで労働保険事務組合は手続きをきちんとやることでハローワークから信頼されてきた。番号記載に関わって関係がぎくしゃくすることのないように」と要望。各地の労働局から多くの意見が寄せられていることを明かし、「事務組合が手続きを進めていただくことで雇用保険制度が円滑に進んでいる。今後も尽力に期待し、関係がぎくしゃくしないようにしたい」と理解を示しました。
厚労省はこの間、全商連などの指摘で個人番号を求めるリーフレットを4回作り直していますが、ハローワークによっては見直し前のリーフレットが置かれ、番号届け出・記載がない場合は返戻するとしています。参加者は「最新のリーフレットとともに番号届け出・記載がなくても受理することを周知徹底してほしい」と再度、要望しました。
全国商工新聞(2018年5月14日付) |