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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第3270号7月3日付
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税金 徴税攻勢
 

税務調査で脱税“自白”を強要 仲間とたたかい是正=広島・福山民商

納得の税額で終了
 事前通知もなく突然、税務署員が自宅を訪れ、勝手にパソコンや寝室の引き出しの中を調べるという不当な税務調査を受けた広島県福山市の橘高直樹さん=遊漁船。福山民主商工会(民商)に入会し、納税者の権利を学んで調査に立ち向かい、5月23日、納得のいく内容で調査を終了させました。「自主記帳を貫くことと、民商の仲間を信頼して一緒に調査をたたかうことの大切さを実感した。民商の仲間に出会て本当に良かった」と確信を深めています。

質問応答記録書に抗議

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民商の仲間と一緒に税務調査を乗り越えた福山民商の橘高さん(右から3人目。その左隣が浜田さん)

 福山税務署の署員が突然、自宅を訪ねてきたのは昨年8月6日。初めての調査で頭が真っ白になった橘高さんは、パソコンの中や棚の資料、寝室の引き出しを調べる署員に何も言えず、「消費税を少なくするために売り上げを少なく申告した」と書かれた質問応答記録書への署名押印を強要されました。署員は帰り際、「貯金がいくらくらいあるか分かっていますか?」とニヤリと笑って資料を持ち去りました。
知り合いに話し民商を紹介され
 悪夢のような出来事を知り合いに話すと「民商に相談してみたら」と言われ、翌日には事務所を訪ねて入会。すぐに事務局員と一緒に税務署に出向いて資料を取り戻しました。
 民商では対策会議が開かれ、常任理事の岡崎貞子さんから「税務署が来ても何も恐れることはないよ」と励まされました。
 その日から橘高さんは民商の税金パンフや税務運営方針、国税通則法、国家公務員法、浦野広明税理士の著書を読んで学習。知れば知るほど自分への調査が違法な調査であることが分かり、調査以降、体調を崩した父や妻の状況を考えると怒りが収まらず、「負けてたまるか」との決意を強くしました。
銀行に反面調査 子どもの通帳も
 税務署は2回目の調査を10月3日と決めたにもかかわらず、承諾なしで銀行への反面調査を行い、子どもの通帳まで調べました。橘高さんは11人の民商の仲間と一緒に抗議し、質問応答記録書に「まともな精神状態でなく、言われるように答えさせられ、真実ではない」との文言を付記させました。
 2013(平成25)年から3年間の申告について6回ほどの調査が行われ、その度に民商の仲間が立ち会い、橘高さんは乗船記録やガソリン代の経費を示して実額を主張。その結果、3年間で所得税と消費税を合わせて52万円の追徴となりましたが、橘高さんは納得して修正申告に応じました。
 調査に立ち会った同じ誠之支部の浜田利彦さん=清掃=は「調査のやり方がひどくて落ち込んでいた橘高さんを心配したけれど調査のたびに橘高さんが成長し、自分の主張を貫いてたたかう姿は頼もしく感じた。調査に負けないために、よく学ぶことと仲間の知恵を集めることが重要だとあらためて感じた」と話していました。
全国商工新聞(2017年7月3日付)
 

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