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納税者の権利学び、違法な税務調査に抗議し、納得の結果で終了=大阪・住之江民商
大阪・住之江民主商工会(民商)ではこのほど、税務調査を受けていた2人の会員が仲間に励まされながら頑張り、納得できる内容で調査を終えることができました。
事前通知求め=Yさん
5月9日に最後の調査を終えたYさん=すし店=は、「民商の皆さんがそばにいてくれたので、ぶれずに最後まで頑張れた。納税者の権利を学んだことが力になったので、これから調査を受ける人に私の経験を伝えたい」と話しています。
昨年秋、2人の署員がいきなり店を訪ねてきて、帳簿を見せるように要求。「これから店を開けるので対応できない」と話して署員に帰ってもらい、税理士にすぐに電話を入れたところ「多額の税額を覚悟しておいた方がいい」と言われ、恐ろしくなりました。
知り合いに相談すると「民商に行った方がいいで」とアドバイスされ、民商の事務所を訪ねて入会。Yさんは調査時に11項目の事前通知を署員が伝えなければならないことを学び、仲間と一緒に税務署に抗議しました。
同時に2012(平成24)年から3年間の売上伝票や出金伝票などを整理して帳簿を正確にして調査に臨み、民商の仲間は毎回の調査に別室に待機してYさんを励ましました。
署員は「売り上げに対する仕入れの割合がおかしい」と主張しましたが、Yさんは「ロスも多く、利益率が低い」と説明して帳簿を認めさせ、調査内容に納得して消費税と所得税を修正申告しました。
「反面」に抗議=Kさん
Kさん=機械据付=は昨年7月から夫婦で調査を受け、4月26日に終了しました。妻・Mさんは「不安な気持ちを抱え、苦しかったけれど納得できる結果になって本当に良かった。民商の皆さんの励ましなしでは、頑張れなかった」とほっとした表情を見せています。
Kさんの調査は、消費税が2012(平成24)年から4年間、所得税は2012年から3年間でした。帳簿が不十分だったことから領収書を整理して帳簿を正確にしました。出張が多く、多額の現場経費が発生することを重視し、再度数字を見直して帳簿に反映させました。
調査の最中、署員はKさんの承諾なしに銀行への反面調査を行ったことから、民商の仲間と一緒に抗議。役員と事務局員が毎回、別室で調査を見守る中で資料確認が進み、署員はKさんの主張に理解を示しました。最後に、署員は来署するように言いましたが、「調査は納税者の協力の下で行われる任意調査」であることを確認し、調査は自宅で終了。Kさんも納得して消費税と所得税を修正申告しました。
調査をきっかけにKさんは理事を務め、幹部学校にも参加し、民商運動に確信を深めています。
全国商工新聞(2017年5月29日付) |
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