少額修正で調査終了 民商で学んで権利主張できた=京都・中京民商
税務調査をきっかけに京都・中京民主商工会(民商)に入会した里浩吏さん=整体=は納税者の権利を堂々と主張して、民商の仲間と一緒に税務調査を乗り越え、先ごろ、少額の修正で調査を終えることができました。喜びの手記が寄せられました。
もし民商のことを思い出して相談していなかったら、税金の素人である私は、税務署の「草刈り場」になっていたかもしれないと思いました。こういうときの一番の敵は、無知と孤独感。1人で抱え込まずに相談して本当に良かったです。
調査は2回で終了しました。売り上げ日計表とカルテを突き合わせても抜けているところはなく、月次売上合計と申告金額との差も足し算ミス程度でした。セミナー受講費の前払い分を、発生主義の原則で次年度の経費に修正するだけで調査は終了しました。
7月25日に、中京税務署から電話で調査の連絡がありました。税務調査とは何のことかよく分からず、言われるがままに日時を決めてしまいました。後からネットなどで「税務調査とは」を検索して、驚きと恐怖が襲ってきました。その時、行きつけの飲食店のオーナーが「民商」の話をしていたことを思い出しました。話だけでも聞いてもらおうと、事務所に電話を入れると丁寧に対応してくれました。「一緒に考えましょう」。その言葉に孤独感と不安感にさいなまれていた私は、体の力が抜けて血がめぐっていく感じがしました。
対策会議が開かれ、調査対象年度の帳簿と申告書控えを見てもらうと「きちんと記帳してあり、質問にも答えられるので、堂々と権利主張して税務署の言いなりにならないように頑張りましょう」と言われ、大変心強くありがたかったです。
8月24日の税務調査当日、民商の役員や事務局員の方が立ち会ってくれました。調査理由の説明と、立ち会いの下での調査を求めたのですが、平行線のまま。こちらの要望を上司に伝え再度、連絡するとの約束で終了しました。
ところが4日後の朝、別の署員が連絡もなしに突然やって来ました。
連絡の約束をほごにした上、調査理由も開示しないことに驚きましたが、事前に2回目の調査日時を決めていたので、落ち着いて対応し希望の日程で押し切りました。
対策会議では「仕事に支障が出てしまうので、できれば次回の調査で終わらせる方向でいきたい」ことを伝えました。
2回目の調査は9月28に行われ、私の体調を考慮して分からない質問が出たときに相談できるように、ドア1枚隔てた立ち会いで調査をスタートさせました。
相談できる相手がいるという安心感は、精神的にも実務的にも、とても大きいと痛感しました。これから安心して仕事ができます。
全国商工新聞(2016年11月7日付) |