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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第3225号7月25日付
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税金 徴税攻勢
 

東京都大田区が滞納者を犯罪者扱いし、異常な督促文書を送付

 東京都大田区が、住民税が滞っている区民を犯罪者扱いし、脅迫するような文書を送りつけている問題で、3・13重税反対大田区実行委員会は13日、大田区に申し入れ、文書の撤回を求めました。蒲田、大田、雪谷の各民主商工会(民商)の役員をはじめ、34人が参加。区側は「文書の改善を検討する」ことを約束し、分納相談などの立ち会いについても本人の了承を前提に「認める」と答えました。

区内3民商などが撤回を要求 改善の検討を約束

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住民税の納付が滞っている区民に対して大田区が送りつけた「強制処分随時執行通告」

「警察官が同行」脅し文句記載し
 問題の文書は「強制処分随時執行通告」(写真)。「★強制処分目前の状況です!」と書かれ、最終手段として強制捜索を行うと明記し、「警察官が同行して滞納者宅の捜索を行う」「留守の場合は鍵を破壊し室内に進入する」「多人数で実施するため、近所への影響も小さくない」「悪いことは申しません。手遅れになる前に自主納付してください」と書いてあります。
 申し入れでは、蒲田民商の池田克憲会長が「このような文書は区が出す文書としてふさわしくない。これはまるで犯罪捜査をするような文書。このような文書は許すわけにはいかない」と抗議。納税課長は「分納相談は十分にやっているが、もし、至らない部分があれば相談してほしいい」「差し押さえは法的に決められた範囲内で行っている。これはおかしいという事例があれば相談してほしい」「滞納者を犯罪者扱いしているわけではない。送付している文書の内容がきつければ改善を検討する」と答えました。

人権を無視した文書は撤回せよ
 区労協の武田幸雄事務局長は「私は40年間、区役所に勤めていたが、こんな下品な文書は出したことはない。本当に納税課長が判を押して出した文書なのか信じ難い」と区の姿勢を問い、蒲田民商西六郷支部の根岸祥靖さん(43)=在宅マッサージ=は「この文書を受け取った人がどんな気持ちになるか考えたことはあるか」と厳しく抗議。他の参加者からも「サラ金の文書かと思った」などの発言が相次ぎました。
 東京南部会計の佐伯正隆税理士は「基本的人権を守ってほしい。区役所に一人で分納相談に行くのは怖いもの。仲間の立ち会いを認めてほしい」と訴えました。
 文書の撤回については明言を避けたものの「今日の申し入れと皆さんの意見を参考にして、今後、区が出す文書を改善していきたい」と話しました。立ち会いについても「本人の了承が得られれば認める」と話しました。

 要望項目は次のとおり。(1)営業実態や生活状況の把握に努め、分納相談は親切、丁寧に対応すること(2)財産調査で「資力がある」と機械的に判断しないこと(3)売掛金や営業用備品などの資産、年金、生命保険、給与などの差し押さえはやめること。日ごろから納税者との接触、協議を重視すること(4)納税緩和措置を十分に説明するとともに威圧的対応で納税者に経済的、精神的負担をかけないこと(5)「強制処分随時執行通告」「家宅捜索※訪問票」など滞納者を犯罪者扱いし、脅迫するような文書の送付はやめること。

全国商工新聞(2016年7月25日付)
 

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