国保税4年連続据え置き=広島・三原
三原民商などよくする会 運動の成果に確信
天満市長に署名を提出する「よくする会」のメンバー(左)
広島・三原民主商工会(民商)も加盟する「三原市国保制度をよくする会」が取り組んできた「国保税の1人あたり1万円の引き下げを求める」署名などを受け、三原市は5月26日、2016(平成28)年度の国保税を据え置くことを決めました。国保運営協議会で承認されたもので、4年連続の据え置きです。4億6000万円ある財政調整基金のうち3億1600万円を取り崩す予定です。
三原市は09年以降、2年に一度、1割以上の国保税を値上げしてきました。その結果、年所得200万円(4人家族)世帯の国保税が39万円を超え、「払いたくても払えない」と悲鳴が上がっていました。
2012年に結成された「よくする会」は(1)国からの財政基盤強化を支援する財源の活用(2)国保基金の取り崩し(3)一般会計の基金からの繰り入れ―の三つの財源を示して署名に取り組み、2012年度から値上げをストップさせてきました。
国保税の据え置きの財源は、「よくする会」が示してきた(1)国からの財政基盤強化を支援する財源の活用(2)財政調整基金の取り崩し―二つが全面的に反映されました。
しかし、財政調整基金が底をつくことは明らかで、天満祥典市長は2014年4月の市長選挙前の集会で「三原市の国保税が高いことは承知している。当選したら一般会計の基金からの繰り入れも検討したい」と発言しています。
「よくする会」の会長を務める三原民商の西村義郎会長は「一般会計の基金58億円のうち2億円(3.4%)を繰り入れれば1人当たり1万円の引き下げは可能。積み重ねてきた運動と成果に確信を深め、国保税引き下げを実現したい」と話しています。
全国商工新聞(2016年6月27日付) |