<どうするどうなるマイナンバー>
「個人番号求めない」2銀行が明言=愛知県連
愛知銀行と懇談する愛知県連の太田会長(左から2人目)ら
愛知県連が懇談したのは名古屋銀行(10月8日)と愛知銀行、中京銀行(同16日)。太田義郎会長や坂野逸郎、服部守延両副会長らが参加しました。
愛知銀行では「個人番号がなければ融資を受けられないのか」との質問に対して「融資の申し込みでは個人番号を求めない」ことを明らかにしました。
個人番号の管理・利用については「番号は支店では扱わず、本店で管理する(別の場所を確保)。番号の利用は必要最小限に抑える」と回答。また、申告書などに個人番号が記載されていた時は「コピーをしたときにはお客さまの前で黒塗りし、見えないようにする。番号カードを本人確認に使用する場合も、番号が記載されている裏面はコピーしない。これらのことを、何度も研修会を開いて行員に徹底している」と説明しました。
銀行としても制度への対応に苦慮している様子が伺え、「国のやることだから従うが、お客さまへの説明をどうするか、信用をどう確保するか、経費の増大なども懸念され、対応が難しく、銀行としてメリットはない」と話していました。
中京銀行でも「融資の申し込みでは番号は求めない」と明言。「証券取引など必要最低限の番号のみを管理する。支店の行員が個人番号を目に触れないようなルールを確立する」と答えました。
同時に「制度導入で信用を落としては大変なので、行員への徹底と対応に追われている。国の方針・指示通りに行うが、金融機関にとってメリットはない。仕事や手間・経費が増え、信用を落とす可能性が増える」と危惧していました。
名古屋銀行では「マイナンバー制度にどう対応していくかは、専門の部署を設けて討議している。管理システムやお客さま対応、使用がない預金口座などへの対応など問題点や不明点を出し合っている。検討中ではっきりしたことは言えない」と話していました。
全国商工新聞(2015年11月2日付) |