<差し押さえ回避し分納実現>
脅しに負けず交渉=京都・上京民商
京都・上京民商は2日、上京税務署と交渉し、消費税を毎月分納していた伊藤英行さん=弁当販売=に対して「売掛金を差し押さえる」と何度も脅し、1年以内の完納計画を提出するように迫ったことに抗議。「実情をよく聞いて納付能力に応じた分納を認めること」を要望しました。
伊藤さんは3年前の税務調査で修正申告を迫られ、180万円ほどの消費税が追徴になりました。税務署との話し合いで毎月3万円の分割納付を8月末まで続けていました。ところが営業状態が分かる帳簿の提出を求めたため、伊藤さんは9月25日、帳簿を持って税務署へ。署員は帳簿を見ることもなく「毎月3万円では少ない」と言い放ち、追い返しました。
納得できない伊藤さんは民商に相談。事務局員と一緒に税務署に出向き、「納税者の事情を聞こうともせず、納付金額の増額のみ求める対応は納税者を萎縮させ、納税の猶予などを定める国税徴収法の精神から逸脱する」と総務課長に申し入れました。
徴収課職員とあらためて話し合った伊藤さんは「商売をつぶすのか」と抗議。署員は「とりあえず12月まで毎月3万円ずつの分納」を認めました。しかし、署員は12月に納付計画を提出することを求めており、引き続き交渉することにしています。
全国商工新聞(2015年10月26日付) |