固定資産税の軽減へ 制度学習会=兵庫県連
兵庫県商工団体連合会(県連)は4月22日、市の職員を講師に固定資産税の学習会を開き、18人が参加しました。本学習会は3年ぶりとなる固定資産税の評価替えを受け、行ったもの。近年、民主商工会(民商)会員にも固定資産税の滞納が増加していることから、評価が適正か確認するための制度や、評価に納得できない場合の審査の申し立てについて神戸市の出前トーク制度(注)を利用しました。
職員は「4月中は固定資産評価額を確認する固定資産課税台帳の“閲覧”や、近隣物件との評価を比較できる“縦覧”という制度がある」と説明。「評価額に納得できないときは、固定資産評価審査委員会に対して、書面で審査(納税通知の交付を受けてから60日以内)を申し出ることもでき、希望すれば口頭による意見陳述も可能」と指摘しました。固定資産税の軽減措置については「新築住宅で居住部分の割合が2分の1以上であれば一定期間の減額措置があり、小規模住宅用地では課税標準額が6分の1になる」などと、具体例も挙げながら解説しました。
参加者からは「自宅の太陽光発電は償却資産に当たるのか」「審査申し出の公開請求はできるのか」など、次々に質問が出されました。職員は「この場で、細かい事案には正確に答えられないが、分からないことは審査委員会に気軽に問い合わせてほしい」と答えるなど、活気ある学習会になりました。
過去には審査申し出により誤った評価額を是正させることで、私道の非課税や家屋・土地の損耗・補正の適用により減額になった事例もあります。民商では審査申し出を積極的に行い、負担軽減を勝ち取る運動を広げようと話し合っています。
(注)神戸市出前トーク
神戸市の担当職員が、地域に出向き、暮らしに身近な問題や市の事業などについて話す制度。20人程度の市民が集まり、会場を用意すれば、土曜・日曜日、夜間を問わず依頼できる。
全国商工新聞(2015年5月18日付) |