不当な調査許さない 税対活動交流会=大商連
大阪商工団体連合会(大商連)は7日、税対活動交流会を開き170人が参加しました。毎年、この時期に開いているもので、不当な税務調査などのたたかいを交流するとともに消費税10%への引き上げを食い止めるため、増税反対の世論と運動をさらに広げることを確認し合いました。
京都南法律事務所の岩佐英夫弁護士が「消費税NO! 納税者の権利守れ! 新通則法で新しいたたかいを」と題して講演。「世界の市民革命は『税金問題』と『人身の自由』をめぐって起こり、憲法はこの歴史的たたかいの結晶」と“押し付け憲法論”を批判し、「納税者の権利」を求める運動は憲法を具現化するたたかいと強調しました。
また、弁護士としてたたかった北村人権裁判や仕入税額控除を否認した今西税金裁判の教訓などにも触れ、「税金裁判では、厳しい中でも一歩ずつ追い詰めていることに確信を持ち、新たな成果をかちとろう」と提起。同時に「消費税はイコール戦争税。増税を断固阻止しよう」と呼びかけました。
午後からは田淵雅芳税対部長が基調報告を行い、「平和に生きる権利、生業で豊かに暮らす権利が根底から覆されようとしている」と強調し、安倍政権打倒の大運動を提起。税務調査では、国税通則法74条9に「税務署長による事前通知」が法制化されたことを紹介し、「法律どおりに税務署長に事前通知を行わせるため統一的にたたかおう」と訴えました。
代表発言では、北区民主商工会(民商)の会長が消費税実態アンケートの取り組みを、泉佐野民商の事務局長が事前通知を求めてたたかった調査結果を報告し、共感が広がりました。
五つの分散会討論では、半年前に税務調査で入会した会員は「署員が、民商の仲間の立ち会いがあるのを知った時の顔を見て『民商はすごい』と思った。自分の経験を伝えるため、税対・自主計算部員になっている」と報告。また「法律を守れと求めるのは大事だが、実利実益を守れるのか」との不安に対して、「山より大きいイノシシは出ない。自主計算して自分でしっかり実態をつかめば調査は怖くない」との意見が出されました。
別会場では「税金裁判の手引き」をテキストに、岩佐弁護士による特別講座が開かれ、淀川民商など不服申し立てのたたかいも報告されました。
全国商工新聞(2014年9月29日付) |