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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第3129号7月28日付
相談は民商へ
 
 
税金 徴税攻勢
 

仲間と力合わせる民商の対策

支部で経験語り激励 税務調査の対策会議=岐阜
 岐阜北民主商工会(民商)は6月、相次いで2人の会員(法人)が税務調査を終えました。Sさん=土木=は、病気の妻の体調にも配慮しないなど納税者の権利を無視した税務調査に苦しめられていましたが、税務調査を「期限を定めない延期」にさせることができました(7月7日号既報)。Uさん=食品加工=もわずかなミスを修正するだけで、納得して税務調査を終了しました。いずれも支部の仲間が集まって税務調査の対策会議を開き、集団で調査に立ち会いながら納税者の権利を守りました。
 またこの1年間で、個人申告の会員3人が税務調査になりました。Hさん=外壁工事=もその一人。現在、「調査手続きが不当で納得できない」と不服申し立てをして税務署とたたかっています。
 Hさんが5年分の調査を事前通知されたのは昨年4月2日。税理士は「一度だけ税務署員と会ってもらえば、後は任せてほしい」という一方で、5年分の地方税や国保税まで試算して追徴の準備を促しました。
 納得できないHさんは、同業者の紹介で知った岐阜北民商に相談。すぐに支部の仲間が集まり、対応を話し合いました。重加算税を取り消させた経験を持つMさん=建築=や、現在、審査請求をしているEさん=とび工事=が自らの経験を語って激励。調査は原則3年であること、納税者には権利があること、応援はするが調査には自分で対応すべきだということなどを夜遅くまで熱く語りました。民商へ入会し、たたかうことを決意したHさん。調査は3年分にさせ、2010年、2011年分については課税処分を受けましたが、2012年分は「税理士さんの計算に誤りがありました」と税務署員から説明があり、還付を受けました。この1年、仲間とともに納税者の権利を学んだHさんは「民商に入って本当に良かった。納得できないことは最後までたたかう」と決意しています。

便利な「計算シート」 消費税対策が公表=大阪
 自主計算・自主記帳を進める大阪・大東四條畷民主商工会(民商)は消費税対策学習会を開き、税率引き上げ前と後の計算にしっかり対応しようと学習を進めています。
 5月26日の対策学習会には、20人が参加。実際に消費税を計算できる便利グッズ「スーパーケア1号」が紹介されました。本則課税用と簡易課税用があり、それぞれ(1)5%計算シート(2)8%計算シート(3)仕上げ計算シートの3枚セット(A3判用紙)。年内に(1)を記入しておき、年明けに(2)を記入。(1)と(2)を合わせて(3)を仕上げ、申告書に転記するもの。
 学習会の講師を務めた副会長のIさん=縫製=は練習として(1)に仮の数字を記入。電卓をたたいて、計算表の順番に記入しました。3月から4月にかけては税率が5%と8%の支払いや請求が入り混じった上に「経過措置」もあって区分が大変です。参加者からは「8%やのに間違えて5%で請求してしもうた!」などの声にIさんが丁寧に答え、最後は「よう分かった」との声が上がりました。
 7月10日の学習会では、1〜3月の収支計算を出して消費税を計算することに。「5%の場合は、売り上げが分かれば1・05で割って税抜き本体が分かる。簡易課税の場合は、みなし仕入れ率を掛けたら控除対象仕入れ税額が算出できる。8%の場合は1・08で割れば税抜き本体が分かる。2、3回電卓をたたいたらOK」とIさんが説明すると、参加者は「すごい」と感心しながら「スーパーケア1号」に書き込みました。
 税務調査をきっかけに入会したIさんは「役員が中心になる計算会」にこだわり、役員向けの事前学習会でも講師を務めました。それだけに「来年の申告期は大変なことになる」と直感し、今回の取り組みを提案。新しい申告書を税務署に取りに行き、会員に電話をかけて参加を呼びかけました。「学習の積み重ねで、ほとんどの会員が自主計算を理解できていると思う。今回の取り組みでさらに意識が高まるはず」と確信を深めています。

部会開いて権利守る 年2回税務署交渉=愛知
 愛知・名古屋南民主商工会(民商)内では6月中旬、熱田税務署から収支内訳書の提出を求める文書が届きました。「いつもより大きな封筒が送られてきた」と不安を口にする会員に、税・社会保障対策部会部長を務めるAさん=木枠製造=は「出さなくても不利益な扱いはしないことを税務署との交渉で約束させた」ことを話して元気づけました。
 民商は年2回、税務署と交渉し、納税者の権利を守るように求めてきました。昨年は収支内訳書の提出を求める文書に「調査を実施する場合がある」との文言が入っていましたが、すぐに抗議。機敏な行動と定例の税務署交渉によって今年は「提出のお願い」という文書になりました。
 こうした活動の中心になっているのが、税・社会保障対策部会です。92年に全商連の「基本方向」が確立し、自主計算活動が強調されるようになって以来、活動を続けています。ここ数年は国税や地方税だけでなく、国保料が払えないという相談が増えたことから、名前を今の税・社会保障対策部会に変えました。部員は9人で、毎月、税務署交渉や税務調査の対応、相談会活動、学習会などについて話し合っています。申告学習会や記帳学習会、パソコン教室などは自主記帳・自主計算、自主申告を貫く力になっています。
 改悪国税通則法の施行後、税務調査になったBさん=土木工事=は「税務署から調査の電話があった。野外で仕事中だったので、あわててコンクリートにチョークで日時を書いたが、雨が降って消えた」と相談。Aさんは「事前通知は文書が必要」と伝え、支部の役員が集まり対策会議を開きました。「税務調査についての10の心得」を学び、調査の経験者が体験を話し、Bさんを激励。Bさんは少額の修正で調査を終えることができました。
 3・13重税反対全国統一行動後には納税相談会を開催。滞納を理由に売掛金を差し押さえられたことがある部員のCさん=機械メンテナンス=は「民商の仲間とともに税務署と交渉し、換価の猶予をかちとった」ことを話して相談者を勇気づけています。

全国商工新聞(2014年7月28日付)
 

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