税務調査 少額修正で終了 仲間の立ち会いが力
神奈川・相模原民主商工会(民商)のHさん=建築=は3月13日、少額の修正申告で税務調査を終えることができ、喜んでいます。支部役員らの立ち会いを力に納税者の権利を主張、税務署員に調査理由を開示させたことが大きな要因でした。
3・13重税反対統一行動で税務署までデモ行進する相模原民主商工会の会員ら。この日、平井さんは税務調査を無事に終えました
昨年8月、Hさんの自宅兼事務所の留守番電話に、相模原税務署員から調査を行う旨の伝言が入っていました。不安を覚えてすぐに民商に相談。署員に事前通知を書面で出すよう要求し、署員は「郵送します」と承諾しました。
所属する栄光支部が対策会議を開催。支部長らが調査の体験談を語り、「みんなが立ち会うから大丈夫」と激励しました。
しかし、いっこうに事前通知は届かず、11月中旬に署員が「事前通知は郵送しない。今まで待ったのだから、早くしてくれ」と強硬に言ってきました。このとき、口頭での事前通知はありましたが、法律が定める11項目すべての通知は行われませんでした。
Hさんは支部役員と調査の日程を打ち合わせ、署員に連絡。12月18日の1回目の調査には、仲間の3人が立ち会いました。Hさんが「なぜ、事前通知を送らないのか。税務署の都合で放置しておいて、今になって急ぐのはなぜか」と厳しく追及。署員は「(事前通知を)送らなかったのは申し訳ない」と謝罪しました。
立ち会い人の退席を求める署員に「みんなの前で調査してもらって構わない」と毅然と主張。事前通知の11項目を明らかにさせ、さらに具体的な調査理由の開示を求めました。署員に「消費税の関係で、売り上げの変動を調べたい」と調査理由を開示させたことで、関係する帳簿書類を提示。計3回の調査を必要最低限の時間にとどめ、Hさんの負担を軽くすることができました。その結果、3・13重税反対統一行動の当日、納得できる修正申告で調査を終えました。
Hさんは「皆さんの立ち会いのおかげで調査を乗り越えられた。民商に入っていて良かった」と話しています。
全国商工新聞(2014年4月21日付) |