納税者憲章めざしシンポジウム TCフォーラム
TCフォーラムのシンポジウムでは新国税通則法下での税務調査対策を交流しました
全国商工団体連合会(全商連)も加盟するTCフォーラム(納税者権利憲章をつくる会)は6月15日、「TCフォーラムの20年の到達点と新国税通則法下での税務調査の経験交流」をテーマにシンポジウムを都内で開催し、74人が参加しました。
TCフォーラム代表委員の鶴見祐策弁護士はシンポジウムの基調報告で、結成20年の節目を迎えたTCフォーラムの納税者権利憲章の制定をめざす運動の歴史を振り返り、「納税者の権利を確立するための私たちの運動は、大企業や大資産家のためのものではない。不当な収奪にさらされている勤労市民の要求に基づく道理あるものだ」と述べました。新国税通則法への対策の重要性と、真の「納税者権利憲章」の実現をめざす運動強化を強調しました。
TCフォーラム事務局の岡田俊明税理士は最近の税務調査の事例を踏まえながら、「事前通知は法律で明記された。調査期間や対象税目など通知された事項を超えて、(税務職員は)質問検査権を行使できないという限界を示している」と国税通則法の改正点などを解説しました。
参加者からは「京都や静岡、大阪では事前通知無しの税務調査が横行している。また、調査を実施する場合があるなどと納税者を脅す法定外文書の撤回を求め運動を進めている」(全商連)、「医療現場では、往診や手術があるので、事前通知から調査までは1カ月ほどの期間を空けてほしいという要望や、従業員に質問検査権が及ぶのは安全・安心の医療に支障を及ぼすなどの問題点が出されている。要望をまとめ国税庁と懇談する」(保団連)など各団体での取り組みを交流しました。
シンポジウム後、定時総会を開き、2013年度活動方針などを決めました。
全国商工新聞(2013年7月8日付) |