確定申告 収支内訳書の提出強要へ抗議=福島県連、大阪・福島、此花
税務署からの収支内訳書の提出督促が強まる中、各地の民主商工会(民商)は、納税者の権利を守るために、「提出強要をやめよ」と抗議行動に取り組み、「消費税増税反対」をアピールしました。
230人が税務行政の改善求め請願書提出=福島県連など実行委
3・13重税反対統一行動福島県実行委員会は6月14日、白色申告者に対する収支内訳書の提出強要をやめることを求め、福島税務署への請願行動に取り組みました。民商と農民連、生活と健康を守る会から230人の納税者が参加。一人ひとりが請願書を税務署に提出しました。
同実行委員長の黒森道夫さん(福島民商会長、建築業)は同税務署の総務課長に対し、(1)収支内訳書の提出強要をやめること(2)「国民が主人公の税務行政」を進めることを要望。
収支内訳書の提出については罰則のない訓示規定であり、「税務署が提出を強要するのは『納税者に過大な負担となることがないよう十分留意する』とした国会決議に反し、認められない」と訴えました。
東日本大震災から1年3カ月を経て行動に参加した納税者は「一日も早い復興を望んでいます。それなのに消費税が10%になれば商売はできなくなる。申告・納税をきちんとしているのに、収支内訳書の提出を求めるのはおかしい」と話しました。
説明会で狙い学び、返還行動に100人が参加=大阪・福島、此花
大阪・福島、此花の両民商は6月11日、福島税務署に対し「収支内訳書の返還行動」を行い、100人が参加しました。
同税務署前で、福島民商の西田康高事務局長は返還行動の意義を語りつつ、「社会保障の充実にも、国家財政の赤字解消にも、経済を立て直すことにもならない消費税増税に断固反対」と訴えました。
参加者は「収支内訳書の提出を督促するな!」「消費税の増税反対!」「税金は金持ちから取れ、大企業減税をやめろ!」とシュプレヒコールし、整然と内訳書を返還しました。
返還行動に先立ち、福島民商は収支内訳書の説明会を延べ61回開催し、188人が参加しました。説明会では、税務署が提出強要を迫る収支内訳書の狙いを学び、消費税増税法案の廃案を求める国会議員宛ての要請書の書き込みを行いました。要請書の一言欄には「この不景気の中、消費税を上げることは国民に死になさいと言っているのと同じ。消費税を上げるな」(眼鏡販売)、「増税されたら消費が冷え込み、商売をするのが難しくなるのでやめてほしい」(飲食)など切実な思いを寄せています。
全国商工新聞(2012年7月9日付)
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