市が商売道具を差押 抗議し一部取り戻す=福島・会津若松
市税滞納を理由に、福島県会津若松市から商売道具などを押収された会津若松民主商工会(民商)のMさん=内装=は先ごろ、民商と一緒に抗議し、一部を取り戻しました。「無事に商売を続けられるようになった。民商に相談して助かった」と喜んでいます。
Mさんは不況で仕事が激減し、4年ほど前から固定資産税、国保税などの納税が困難となり、約100万円が滞納に。
2年前に自宅の土地・建物を差し押さえられましたが、市と相談しながら、払えるときに納めていました。
しかし昨年、通帳を押さえられ、30万円を納税。
今年5月には、Mさんの留守中に8人の市税徴収吏員が押しかけ、新たに買えば数百万円もする備品や他人名義の自転車などを押収しました。
困ったMさんは、立て看板などを見て以前から知っていた民商に相談しようと決意。会員の知人から紹介されて入会しました。
日本共産党市議の協力も得ながら、民商と一緒にすぐに抗議。「震災復旧関連の仕事に従事している最中なのに、商売道具を差し押さえられたら仕事ができない」「そうなれば納税もできない」と粘り強く訴えると、市は押収した備品の一部を返還しました。
今後は、滞納処分の執行停止や徴収猶予を実現させ、土地・建物などの差し押さえ解除も求めていきます。
福島県は昨年、会津地域地方税滞納整理機構を設立。売掛金や通帳の差し押さえ、クレジット会社との取引停止措置、令状なしに勝手に引き出しを開けるなど、不当な取り立て行為が多発しています。
民商では、生存権を脅かす強権的な徴収行政を許さない運動を強めようと話し合っています。
全国商工新聞(2011年9月26日付)
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