消費税滞納 加算税134万円の滞納処分停止=広島・三原
広島・三原民主商工会(民商)は、毎週水曜日に要求解決道場を開催し、仲間同士で支え合いながら、中小業者の要求解決に全力を挙げています。重税に商売をつぶされないための対策と運動を進め、「納税緩和措置」実現の成果が相次いでいます。
Yさん=IT関連=は6月27日、加算税134万円の滞納処分の執行停止をかちとりました。
Yさんは昨年12月、生活預金33万円を差し押さえられ、民商の仲間と一緒に三原税務署と交渉。差し押さえられた預金をすべて取り返しました(商工新聞2月7日号既報)。その後、要求解決道場で、商売を続けるための対策を検討し、税務署に納税緩和を要求しました。
Yさんは6月29日、「税務署から書留で通知書が届いた」と笑顔で報告しました。
民商の仲間から「本当によかった。頑張ったからよ」「納税義務を停止して3年間継続したら納税義務はなくなるよ」と激励とアドバイスが飛び交い、わが事のように喜び合いました。
Yさんは「昨年末は今の自分の状況は全く想像できなかった。民商に出会って、みんなに支えてもらったから実現できた」と話していました。
Nさん=建設=は7月2日、「換価の猶予」を実現しました。
消費税の免税点が下げられたことや単価たたきにあって消費税35万円が滞納になったNさんは、昨年の4月に売掛金の差押予告を受け、民商の仲間と一緒に交渉し、中止にさせました(商工新聞10年6月28日号既報)。
その後、払える金額で分納し、今年3月に「納税の猶予」を申請。交渉する中で「『納税の猶予』は難しいが、『換価の猶予』が適用できないか検討する」との回答を引き出しました。
税務署から送られてきた封書には「納税の猶予不許可通知」と一緒に「換価の猶予通知書」が入っていました。
Nさんは「仲間と一緒に積み上げてきたことは決して無駄にはならない。私の成果は民商全体の成果。困っている仲間に私の経験を伝えて一緒に頑張っていきたい」と話しています。
【納税の猶予(国税)・徴収猶予(地方税)】 …(※税務署長・地方団体の長)は震災や風水害、盗難、家族の病気、事業の廃止または休止、事業の著しい損失などの場合に納税者の申請で、納税を猶予することができる。
【換価の猶予】 …(※と同じ)は滞納者の事業継続、生活の維持を困難にするおそれがある財産の差し押さえを猶予し、または、解除することができる。
【滞納処分の停止】 …(※と同じ)は滞納処分を執行することができる財産がないときなどの事実があると認めるときは、滞納処分の執行を停止することができる。
全国商工新聞(2011年7月25日付)
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