払いきれない消費税 国税庁に訴え 自宅・工場の差し押さえを解除=東京・足立
「滞納処分の執行停止」などの成果を実現させた全中連の国税庁交渉
「差し押さえを解除してほしい」「納税者の生きる権利を守れ」-納税者本位の税務行政を求めた全国中小業者団体連絡会(全中連)の国税庁交渉(10月4日)には「納税の猶予」など切実な要求をもった中小業者ら16人が参加しました。国税庁は「事実関係を調査し、関係部署に伝える」と回答。その後、「換価の猶予」を実現させています。
「民商のおかげ」と笑顔
消費税など延滞税を合わせて約1200万円が納税困難になった東京・足立西民商の小山洋一さん(仮名)=飲食サービス=は10月25日、「換価の猶予」をかちとり、差し押さえも解除させました。
国税庁交渉にも参加して訴えた小山さんは「民商役員のおかげです。本当に多くの方にお世話になりました」と喜んでいます。
小山さんは、売り上げが毎年10%減少していく中で、約10年前から消費税などの納税が困難になり、06年4月に自宅と工場を西新井税務署に差し押さえられました。
融資を受けて経営を立て直そうと計画しましたが、税務署の差し押さえがネックに。「差し押さえを解除してほしい。商売が続けられない」と、税務署に訴えましたが「全額を支払え」の一点張りでした。
困った小山さんは民商に相談して税務署・国税庁交渉で、差し押さえ解除を要求。民商役員・事務局員と何度も相談しながら、納税者の権利などを学びました。
その結果、10月25日に「換価の猶予」を実現しました。
小山さんは、「次は融資獲得に向けて頑張ります」と話しています。
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