事前通告無しの差し押さえに抗議し撤回=北海道
消費税・源泉所得税の滞納700万円余りを理由に、小樽税務署から売掛金の差押予告をされた北海道・小樽民主商工会(民商)のSさん=建設=は先ごろ、税務署と交渉し、差し押さえを撤回させました。要望した分納計画も承認され、「これで当面は仕事に集中できる」と喜んでいます。
約10年前から消費税と源泉所得税が払えなくなったSさんは、毎月の売り上げの5%分を納税する約束を税務署と交わし、分納してきました。
しかし、急激な景気悪化の影響で、仕事が激減。単価も切り下げられ、今年に入ってからは約束を実行することができませんでした。元請け会社から税務署が売掛金の差し押さえ予告をしてきたとSさんに連絡があったのは9月24日。税務署への連絡をするべきか悩んでいた矢先でした。
困ったSさんは民商に相談。翌日、民商会長の佐野正一さん=寝具=ら3人で差し押さえの撤回を求めて税務署交渉を行いました。
事前通告もなしに取引先に売掛金差押の予告をしたことに抗議すると、総務課長は徴収課に相談するように指示することを約束しました。
後日、徴収課はSさんと話し合い、差し押さえをしないことを約束。さらに、厳しい商売の状況を理解し、売り上げ5%の分納額を3%に減額すること、売り上げがない月は納付しなくてもよいことを承認しました。
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