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「修正申告」強要あらため250万円減額更正
泣き寝入りしないで画期的な成果
1200万円もの納得できない修正申告を栃木税務署に強要された栃木・宇都宮民主商工会(民商)のTさん=自動車部品製造。粘り強い交渉を続けたことで、このほど250万円もの減額更正をかちとりました。納税者がいったん修正申告に応じた場合、不服申し立てできないため泣き寝入りすることが多いのが実態。税務署長の職権による大幅な減額更正は画期的な成果です。
粘り強い交渉実る
Tさんが税務調査を受けたのは昨年9月。税務署員は「帳簿が不備」としてすべての領収書や書類を税務署に持ち帰り、12月半ばになって所得税7年、消費税3年分、本税と重加算税をあわせて1200万円もの修正申告を迫りました。
頭の中が真っ白になったままハンコを押してしまったTさん。インターネットで「税金滞納」を検索して宇都宮民商を訪ねました。
相談に乗った民商の役員らが修正申告の内容を調べると、妻の専従者控除を否認する一方で、配偶者特別控除が取られていないのをはじめ、家事関連経費の3割経費分を全額否認、消費税の簡易課税の事業区分が第3種から第5種に一方的に変更されているなど問題点が次つぎと明らかに。さらに消費税の計算が間違えていたり、特定扶養控除に該当する子どもが38万円しか取られていないなど、まったくいいかげんな修正申告書であることが明らかになりました。
民商では、「こんなにひどい修正申告書は初めて。税務署長に減額更正の請願を出そうと励まし、宇都宮税務署に請願書を提出。すぐに税務署から「お話したい」との連絡が入りました。
税務署の見解は、配偶者特別控除や特定扶養控除など明らかなミスについては認めるものの、それ以外は調査の結果を押し通そうとするものでした。
その後、税務署の主張に対して2度の反論を重ねた結果、一部を除いて主張が全面的に認められ、本税と加算税を合わせて約250万円を減額することができました。
Tさんは「一時は目の前が真っ暗になって死のうかとも考えた。税金で頑張っている民商の仲間や、商工新聞に励まされた。私も頑張る」と納税の猶予申請の準備をしています。
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