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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第2859号 12月15日付
 
税金 徴税攻勢
 

京都・上京で税額150万円を取消し

帳簿見ず2倍もの所得推計に異議申し立て

 「ちゃんと帳簿も見ずに2倍もの所得を推計するなんて許せない」‐京都・上京税務署から所得税の更正処分を受けていた上京民主商工会(民商)のAさん=整骨診療所=はこのほど、異議申し立てをしていた異議審理庁(上京税務署長)から更正処分の追徴税額151万円をほぼ全面的に取り消す異議決定をかちとりました。

京都・上京民商の会員「自主計算の勝利」
 税務署長が行った更正処分を自ら取り消したもので、いい加減な更正処分に怒りが広がっています。
 Aさんの店に税務署員がやってきたのは昨年9月。調査理由も明らかにせず「申告内容を確かめたい」と言うばかりで、07年分の売り上げや経費の資料、領収書をすべて見せたものの、他の年分を見ないと「正しいかどうか分からない」と言い張りました。そして今年6月、06・07年分について約2倍の所得を推計。所得税等151万円を追徴する更正処分を突然行ってきました。
 納得できないAさんは直ちに異議申し立てを行い、(1)07年分について帳簿類、領収書など確認しているにもかかわらず、理由付記もなく、納得できない税額になっている(2)私が「見てもよい」と言った範囲以外の帳簿、書類も勝手に無断で閲覧し、任意調査を逸脱した税務調査を行っている―と指摘し、更正処分全部の取り消しを求めました。
 異議審理において、異議審理官(税務署員)は「帳簿の無断閲覧は違法ではない」と公言。Aさんが「異議審理中にもかかわらず申し立ての争点について審理官が違法性がないと断言するのは大きな問題」と追及すると、審理官は「まずかった」と謝りました。
 結局、異議審理庁は提出した書類をもとに「07年分は全部取り消し、06年分は増差所得額の90%を取り消す」とAさんの言い分をほぼ全面的に認める決定書を送ってきました。
 Aさんは「自主計算の勝利。しかし、最初に150万円も払えといった根拠や理由はなんだったのか。ここまで納税者にいらぬ心配をさせ、追加の税金にも延滞税さえ請求してきていたのに…。納税者をばかにするのもいいかげんにしろ」と怒っています。
   
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