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集団申請で、6人が分割納付かちとる
神戸市内11民商など要求解決へ道開く
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神戸市に徴税猶予の集団申請を行う神戸市対策委員会 |
神戸市による市税滞納者への差し押さえが相次ぐなか、神戸市内11の民主商工会(民商)でつくる神戸市対策委員会は、9月までに市に対し3度の「徴収猶予」の集団申請を行い、6人が分割納付を認める「換価の猶予」(注)をかちとりました。
同市は昨年9月、賦課徴収権限を区長から市長に移管し、徴収体制を人員的にも抜本的に強化。昨年の換価の猶予許可件数は約20件にすぎず、今回の成果は税金滞納者の要求解決に道を開くものです。
不動産賃貸業のAさんには、納期未到来も含め240万円の支払い通告が届き「差し押さえする」との文言が。徴収猶予を申請し、空き部屋が多くやりくりが大変な実情を訴えました。当初は頑なだった市の特別滞納整理担当も「納税の意思も確認できた。不動産も多いので換価の猶予で事業も継続できるのでは」と対応が変化しました。
昨年の税務調査が元で生じた市税の滞納処分で、9月中旬に預金口座を差し押さえられ、未納税金を取り立てられたBさん。「市に電話し、いくらかでも払ってほしいとの職員の言葉どおり、納めたではないか」と抗議しました。
民商の仲間と「国税徴収法は生存権的財産は差し押さえできないことを定めている」と、粘り強く交渉しました。市側は「預金を差し押さえる場合は慎重に対応する」と回答。期日未到来の納税と未納税金を合わせ、換価の猶予を認めさせました。
村上健次神戸市対策委員長は「市内民商が団結して取り組んできた成果」と話し、確信が広がっています。
◇
(注)地方税法15条「換価の猶予」は国税徴収法に準じ、生活維持のための財産の差し押さえを猶予し、解除することもできる措置。1年間で分割納付でき、延滞金は年14・6%を4・7%に軽減。
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