振興条例で県と懇談 民商は条例上の支援団体=広島県連
中小業者施策の拡充希望
「振興条例で規定する『中小企業支援団体』」と確認した県連と広島県との懇談
広島県商工団体連合会(県連)と県内の民主商工会(民商)は1月26日、「中小企業・小規模企業振興条例」(振興条例、昨年10月に制定)や中小企業への支援策拡充について意見交換しました。条例制定後、初めての懇談でしたが、店舗リニューアル助成、公契約条例、官公需の地元発注など、さまざまな問題で「一緒に考えていく」ことを確認しました。懇談には藤井賢次郎県連副会長はじめ、全県の役員・事務局員ら16人が参加。日本共産党の辻恒夫県議が同席しました。
「振興条例」は、県内企業数の99%以上を占める中小企業・小規模企業の振興を「県政の課題として位置づけ、施策を総合的に推進していく」ことが目的。そのために新商品・新技術の開発促進、経営方法の改善、経営基盤の強化、資金供給の円滑化、商業の振興などを図る-としています。
これまで県は「振興条例」制定自体、「必要ない」との立場を取ってきましたが、昨年の9月県議会で全会一致で「振興条例」を採択。懇談における県の対応も一変しました。
参加者は、小規模企業の実態を一番正確に把握しているのは民商と強調。その上で「振興条例で規定する『中小企業支援団体』の中に民商も入っていますね」と問いかけると、応対した商工労働総務課の空田賢治課長は「当然、中小企業支援団体に含まれている」と即答。「定期的な懇談を持っているのも、みなさんが日ごろから中小業者支援に努力されているから」と答えました。
要請していた仕事おこし策としての住宅リフォーム助成や官公需の地元優先発注、商店リニューアル補助金や公契約条例の制定についても「条例の理念に沿って一緒に考えていきましょう」と回答。地域振興のあり方について考え方を共有しました。
高すぎる国保料(税)の引き下げ要望についても「国保の負担の実態については承知している。振興条例というフィルターを通して見ると回答も変わってくるでしょうね」と語りました。
また、参加者は中小企業支援団体の会議を開催し、民商・広島県連も招集するよう要望。県側は「中小企業支援団体の会議は新年度早々に考えています」「時期や招集については検討させてください」と、和やかなうちに懇談を終えました。
全国商工新聞(2018年2月26日付) |