徴収・融資・国保改善を 実態示し県交渉=愛知県連
中小業者の実態を告発し、施策の充実を迫った愛知県連の県交渉。太田義郎会長はじめ68人が参加
来年度の予算編成にあたって、中小業者施策の充実、税金の徴収問題、融資制度、国保制度の改善などを求め、愛知県商工団体連合会(県連)と県内の民主商工会(民商)は9月10日、県交渉を行いました。太田義郎県連会長を始め、20民商から68人が参加し、県は13人が応対しました。
参加者から、強権的な地方税の徴収についての告発が相次ぎました。「滞納整理機構の職員は『直ちに全額払え。それがダメなら3回まで。払えないなら売掛金や家財道具を差し押さえる』と脅すだけ。『ヤミ金以上ですね』と言うと『そうだ』と答えた。娘名義で借金して500万円を納付し、先日付小切手も切らされた。機構は納税者を脅し、生活・営業など関係なく、税金をとるのか。納得できない」と訴えると、県側が「結果的に滞納が減ったので良かったですね」と返答。参加者から抗議の声が上がりました。
「売り上げを給与(所得)と取り違えて、『60万円あれば10万円は払えるだろう』と言われたり、子どもの養育費や民商の会費まで『その分をこちらに回せ』と言うなど、横暴勝手な言動を是正せよ」と要望。後日、話し合う時間を設けることになりました。
介護事業者に対する実地指導について、「指導と言いながら、不備を見つけては介護給付金の返還を迫ってくる」と告発すると、県側は「指導は、健全な業者の育成のために行っており、返還が目的ではない」と答え、謝罪しました。
また、融資制度について、「保証協会に保証承諾された事案に対し、金融機関が『売り上げの入金先を当行にしてほしい』『住宅ローンを当行に変えてほしい』などと持ちかけて、実行を遅らせる事例が起きている。制度融資の実行を銀行のもうけに利用し、事業主に不利益を与えている」と訴え、県の積極的な指導を求めました。国保では、重すぎる負担の実態を訴え、県の一般会計から繰り入れし、国保料(税)を引き下げるよう強く求めました。
交渉には今年の選挙で誕生した日本共産党の県会議員2人も参加し、12年ぶりに県議会棟の会議室で行いました。
全国商工新聞(2015年10月26日付) |