使いやすい補助制度に=東京・世田谷
「小規模企業振興基本法」(小規模基本法)に基づく総合的な施策を求め、東京・玉川、世田谷、北沢の3民主商工会(民商)は1月15日、世田谷区と交渉し17人が参加しました。住宅の外壁や窓の断熱改修、太陽熱利用の給湯システムの設置など性能向上のリフォームの経費を一部補助する「環境配慮型リノベーション事業」の大幅改善、「商店リニューアル事業助成制度」の創設などを要請。区長室室長や産業政策部部長、都市整備部部長などが応対しました。
玉川民商の上田均会長は「リノベーション補助事業は条件が厳しくて使えない。業者はいま本当に大変な状況。昨年の暮れには、近所の店2軒が商売をやめた。小規模基本法の精神にのっとって街の業者の目線で魂の入った政策を行ってほしい」と訴えました。
産業政策部部長は「ユニバーサル補助事業は良い制度だと思っているが、利用者が少ないという現状を改善するため、ハードルを下げて利用しやすいように検討したい」と話し、請願内容に一定の理解を示しました。
また、小規模基本法については「区は以前から小規模企業への政策に力を入れてきた。中小業者向けの補正予算がかなりの規模で組まれているので、有効活用できるように検討していく」と述べました。
交渉後、世田谷民商の小畑詔則会長は「制度を改善するため、声を上げていくことが大切と感じた。今後も継続して交渉の場を設けていきたい」と話していました。
全国商工新聞(2015年2月2日付) |