地域にアピール=各地で民商まつり・商工フェア
地元で頑張っている中小業者の姿を知らせようと、県商工団体連合会(県連)・民主商工会(民商)で取り組まれている「民商まつり」や「商工フェア」。業者と市民の出会いが地域も元気にしています。
お客と接して勉強に 県連商工フェア=滋賀
滋賀県商工団体連合会(県連)は10月21日、「滋商連商工フェア」を開催しました。地域から1500人を超える人が訪れ、その場で新しい契約が成立するなど、市民も出店者も元気になりました。
「不況の時やから外に出て中小業者の元気をアピールしよう」と、県連として初めて開催。並んだ58の店舗は野菜や果物、琵琶湖の小魚、たこ焼きなどの食品販売や酒袋のバッグ、浜ちりめんなど特産品の販売、整体、バイク点検などの実演など多彩で、どこでも市民との対話が弾んでいました。「朝3時に起きて作ったおからドーナッツが完売した」(豆腐店)、「店を開けていても売れない日があるのに、今日は5万円ほど売れた」(時計店)など売れ行きも絶好調。「普段は栽培し出荷しているだけ。お客さんと接し、勉強になった」(観葉植物販売)と経営のヒントを得ていました。
太陽光で動くおもちゃや白アリ相談、畳やカーテンの展示など14店が出店した建設業関連では、当初「物品販売ではないから商工フェアに出すものはない」との声が多数でした。しかし「耐震や免震、エコや太陽光発電など中小業者の存在をアピールするとき」「増改築相談だけでなく、瓦、板金、塗装、フェンスなど中小業者がなんでもやっていることを知らせよう」と議論し、出店を決定。「展示だけでなく売り上げがほしい」と目玉商品や当日契約割引などを打ち出したビラを作成し、新聞に折り込み、積極的に宣伝をしました。「15件の問い合わせがあり、7件の成約がとれた」など仕事につながった人もいて、みんなで喜び合いました。
実行委員長の吉川幸弘さん=鉄工=は、「デフレ不況の中で頑張っている中小業者の存在をアピールできた。出店者が喜んでくれたのもうれしい」と語っています。
民商まつり 市の後援うけ市民と交流=長崎・佐世保
市民グループの参加で盛り上がる佐世保民商まつり
長崎・佐世保民主商工会(民商)は10月14日、「第21回民商まつり」を開催。初めて市から後援を受け、市民との一大交流の場として盛り上がりました。
ステージでは迫力ある五蔵太鼓社中、よさこいチームの躍動感あふれる踊り、バンドのライブ、子どもたちのチアダンスなど20の地元グループが出演。参加を希望するグループが年々増えて、過去最高の出演数となり、ステージ前は家族連れでいっぱいでした。
会場には民商の全支部が模擬店を出店。汗だくになりながら焼きそばやうどんを作り、地元海産物や農産物、綿あめを14のテントで販売しました。初めて出店した青年部はバルーンアートで子どもたちに人気でした。婦人部のチャリティーバザーは100人以上の部員からの協力で豊富な品ぞろえ。人だかりができ大盛況でした。
空くじなしのお楽しみ抽選会では、ホームベーカリーなど計137品の豪華賞品を用意。「店主賞」では、木工所で作られたまな板や長崎県の伝統的工芸品「佐世保独楽」などが会員から提供されました。
まつりの宣伝はタウン誌やラジオ局、テレビなど地元メディアを大いに活用。佐世保で一番大きい商店街の掲示板にポスターを張り出すなど、新しい試みにも挑戦しました。
実行委員長の諸岡キヨ子さん=美容=は、「いろいろな形で協力してくれた会員一人ひとりの力でまつりが盛況になったことに感謝。民商を知らせたことで、今後の拡大運動に結び付けていきたい」と語っています。
民商青年部「ハンドシェイク祭」 物産展で被災地支援=東京・板橋
東京・板橋民主商工会(民商)青年部は10月8日、「ハンドシェイク祭」を開きました。初めての試みでしたが、秋晴れの好天に恵まれ、地域から120人が参加しました。
会場になった区内の公園には青年部員や民商会員らによる焼きそば、おでん、手作りおもちゃなど9店舗の屋台が並び、ステージではラテンバンドのライブがにぎやかに行われました。
事前にチラシで地域に知らせたこともあり、地域の人も多く訪れました。「楽しそうな音が聞こえたから来てみた」と立ち寄る近隣住民や走り回る子どもたちの声が響き、会場はアットホームな雰囲気。婦人部のケーキ、コーヒーや宮城県蔵王の豆腐などを売りながら被災地支援を掲げる物産展が好評でした。
「業者青年、地域、被災地、民商、みんなで手をつなごう」という気持ちを込めて「ハンドシェイク祭」の名付けた今回のイベント。青年部長=青果小売=は「準備から当日の運営まですべてが初めてで大変だったけれど、貴重な経験だったし、青年部の財産になった」と話しています。
青年部は、ことし2月に再建したばかり。4月の板橋民商まつりに参加するなど活動するなかで、「自分たちでも何かイベントをやってみよう」と部会で話し合い、祭りの開催を決めました。
祭りを開くにあたって部員訪問も行い、つながりも広がりました。今後も、地域を盛上げいろいろな活動に挑戦しようと話し合っています。
全国商工新聞(2012年11月12日付)
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