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  トップページ > 地域のページ > まちづくり > 全国商工新聞 第3043号 10月15日付
 
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地域 まちづくり
 

小水力発電を視察 再生エネで仕事おこしを=静岡・清水

 静岡・清水民主商工会(民商)の経営対策部は9月22日、再生可能エネルギープロジェクトに取り組んでいる長野県大町市の小水力発電を現地視察しました。経営対策部長の三浦川八副会長はじめ8人が参加。地域に根ざした中小業者の在り方とまちづくりを考える大きな機会にもなりました。

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ベトナムから輸入した発電設備を視察する清水民商の参加者

 視察のきっかけとなったのは会員が出した「なにか新しい商売のヒントはないか」との声でした。経営対策部会で「今、再生可能エネルギーが、新しい仕事や地域おこしの鍵」と議論になり、その結果、小水力発電に取り組んでいる長野県大町市への視察を決定しました。

自宅で使う電力4割分を自給
 現地到着後、北アルプス民商の種山博茂会長の店「美郷」でおいしいそばを堪能。その後、NPO法人「NPO地域づくり工房」代表の傘木宏夫さんの案内で小水力発電を見学しました。
 最初に訪れたのは、農家の川上博さんが、自宅前の側溝を流れる水を利用して開発した手作りの「川上ミニ水力発電所」。らせん状の歯車を回す水力発電で、試行錯誤しながら開発・改良を加え、今では自宅の4割の電力を賄っているといいます。
 視察した三浦副会長は「見た目は普通のおじさんだったけど、ものすごいアイデアマン」と感心しきりでした。
 次に視察したのは「駒沢ミニ水力発電所」。同発電所はベトナムから輸入した発電設備で価格は30万〜40万円(設置費用含む)ほど。小さな水路に設置し、落差を利用して発電する仕組み。すでに電気自動車の充電や野猿対策の電気柵に使う電力として力を発揮しています。「発電機の構造が簡単で修理も楽」と傘木さんはいいます。

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らせん式の「川上ミニ水力発電」

水利権確保など問題点も見え
 いずれも設置が簡単で低価格ですが、電気を「売電」をするには、水利権などの問題もあり、もっぱら自家用として利用しているのが実情となっているなど、課題も見えました。
 傘木さんは「簡単に設置、普及、実用性が今後の課題」と強調。その上で、「この発電を活用し、地場産品をつくり、それを生かしたイベントなどでまちを活性化させたい」と力を込めました。
 参加者からは「大手企業が手を出さない、地域に根ざした事業を中小零細業者が先頭に立って行いたい」「地域の資源を活用したまちづくりに挑戦してみたい」などの感想が出されました。

全国商工新聞(2012年10月15日付)
 
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