|
石川・能登半島地震
県が復興支援基金創設
民商・県連の要望も反映 債務返済10年延長など |
|
|
大きな被害を受けた酒蔵も補助の対象に |
能登半島地震の被害救済で石川県の谷本正憲知事は4月20日の記者会見で、6月中に国と県で300億円の「被災中小企業復興支援基金」を創設することを発表しました。能登民主商工会(民商)と石川県商工団体連合会(民商)が4月6日に県に要望した内容を一定反映しています。
谷本知事は「漆器産業や酒造産業は日本を代表する伝統産業であり、商店街の衰退は地域の地盤沈下につながる」と述べ、前例のない内容と素早い措置を約束。被害が激しい輪島漆器・酒造業・商店街の3業種を重点対象に、個別企業への補助金交付や既往債務の繰り延べなどの支援を実施します。これまでの被災中小企業支援は借入金の利子補給程度で、大きな前進です。
民商ではさらに支援策の充実を求め、民主的な運用・対象業者の拡大などを求めていく方向です。
基金は中小企業基盤整備機構が8割、県が2割負担。輪島漆器、商店街、酒造業が、それぞれで復興委員会をつくって復興計画を作成、それに基づいて支援します。
復興計画策定への補助や、個別企業の事業所の建物・設備の被害復旧への助成(全壊で最大200万円、半壊で同100万円。5000万円以上の投資には300万円を上乗せ)。共同施設の整備・復旧には、輪島漆器では精漆工場や漆器会館の修繕、商店街では共同施設の整備修繕をあげています。
商店街の仮設店舗の設置費の助成に1店舗最大300万円。酒造業では損壊代替施設への借り上げ料への助成として1企業に20万円を助成します。
さらに3業種には復興に向けた販売促進活動など共同ソフト事業や共同販売促進事業に対しても助成。融資でも特別な支援を実施し、新規の借り入れだけでなく過去の債務についても返済を一括して10年延長。建物・設備の復旧資金の返済も15年を限度に延長します。
また、3業種以外の業種にも政府系金融機関の借入金に対し5年間、利子補給で無利子とします。
|
|
|
|
|
|
|