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西日本豪雨で被害甚大
活発化した梅雨前線が停滞した影響で7日、西日本を中心に記録的な大雨が降り、各地で土砂崩れや河川の氾濫などの被害が拡大しました。気象庁は6日から8日にかけて福岡、佐賀、長崎、広島、岡山、鳥取、京都、兵庫、岐阜、愛媛、高知の11府県に大雨特別警報を発表し、最大級の警戒を呼び掛けました。民主商工会(民商)は会員の安否確認や救援活動に全力を挙げています。
全壊、浸水の会員も 広島県連 安否確認に全力
山からの土石流で被害が出た広島市安芸区の様子
総務省消防庁は9日、西日本を中心とした豪雨で避難所に身を寄せている人は、15府県で1万2000人に上ると発表(9日午後5時半現在)。死者・行方不明者は200人を超えていますが、被害の全容は明らかになっていません。
全域に被害が広がった広島県内では土石流被害や土砂崩れ、洪水が発生。幹線道路やJRなど主要な交通機関の寸断が相次ぎ、帰宅難民や物資不足などが発生しました。
広島市安芸区や坂町、熊野町などに被害が集中し、犠牲者も出ています。民商会員も「自宅に入れない」「家から出られない」「車も流された」「レンコン畑が冠水し、2台の機械が水没して使い物にならなくなった」などの被害に遭っています。
三原市や尾道市、呉市など広範囲で断水。風呂やトイレ、洗濯など生活水の供給が途絶え、スーパーでも食料や飲み水が不足しています。
竹原市や尾道市(因島)では会員が所有する建物が全壊し、営業や生活などの再建のめどが立たない状況です。安芸郡4町では間一髪で避難した会員や、床上浸水や建物の基礎が流れた会員もいます。
三原市では南部が浸水し、本郷地域は立入禁止で会員の安否確認を急いでいます。
福山市では会内で床上、床下浸水を合わせて20軒の被害。工場や事業所なども浸水し、販売用のバイクなども被害を受けています。
三次市や庄原市では田植え後の田んぼや畑などが水没し、家の裏山が崩れたなどの被害も。庄原市の飲食店の会員は業務用電化製品が全て使用不可になり、「市役所から消毒に来るが、営業再開の見通しは立っていない」状況です。
県内の会員で把握できているだけでも建物全壊2軒、一部損壊1軒、床上浸水18軒、床下浸水16軒、避難9世帯です。
会員14%(大洲民商)が被災 愛媛県連 対策会議を開く
豪雨とダムの放流が重なり、1階が水没した町の様子
愛媛県大洲市は、1級河川の肱川のダム(野村ダムと鹿野川ダム)の放水により水位が急に上がり氾濫。大洲民商会員の約14%が被害に遭い、「建物1階全部が浸水」「店舗が全部浸水」「事務所が腰まで浸水」などの状況が広がっています。
八幡浜民商では豪雨と野村ダムの放流が重なり、肱川の支流の宇和川が氾濫し、町内にいる会員3人は直接的な被害はないものの「店舗に10センチ水が入った」「停電により食品(冷凍・冷蔵庫の商品)がダメになった」などの被害が出て、電話が通じない状況です。
愛媛県連では対策会議を開き、救援活動に全力を挙げることにしています。
全国商工新聞(2018年7月16日付)
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