中学生まで医療費無料 議会が請願採択=福岡・西福岡糸島
福岡県糸島市議会は6月16日、「中学3年まで医療費無料化をすすめる請願」を全会一致で採択しました。西福岡・糸島民主商工会(民商)も参加する「中学3年まで医療費無料化をすすめる糸島の会」が6292人分の請願署名を提出していたもの。昨年2月の糸島市議選挙で初当選した前・福岡県商工団体連合会事務局長の柳明夫議員(共産)も尽力しました。この成果に「6292人の願いが議会を動かした」「みんなで力を合わせれば、要求をかなえる道が開ける」など運動への確信が広がっています。
昨年8月から準備を進め、2月8日に約30人で会を正式発足。2月21日にはJR前原駅前で1回目の街頭署名を行い、ポスターや横断幕で目に訴え、メガホンで呼び掛け、キャンディーを配っての宣伝が好評で、家族連れからご年配、高校生まで104人が署名。ポスターと署名用紙を置いてくれた市内の小児科や保育園、レストラン、スーパーなどから「署名用紙が足りなくなった」とのうれしい連絡が続出しました。
市内の小学校が卒業式を行う3月18日には、南風小学校と東風小学校の校門前で雨の中、「卒業おめでとう」の気持ちを込めて会のニュースを配布し、大勢の親が受け取ってくれました。
署名を進める中で「せめて医療費が無料になれば助かる」「必要ないと思う人はいないんじゃないか」との声が多く寄せられ、若い母親からは「やっと、めぐり合えました」とのうれしい言葉も。
柳議員をはじめ5人が5月25日に紹介議員となり、請願を議会事務局に提出。6月8日の市民福祉委員会で審議し、「糸島市の財政状況を考慮して、市民の一部自己負担、所得制限、実施時期等も含めて検討する」との付帯意見が付いて8人全員一致で採択され、定例会に回されました。
会は6月25日にまとめの会議を開き、医療費無料化が実施されるまで体制を保持し、市長に早期実現を要請する懇談を行うことなどを確認しました。
全国商工新聞(2015年7月13日付) |