県内全自治体訪問へキャラバンスタート=熊本
熊本県商工団体連合会(県連)は8月19日、県内45の全自治体キャラバンをスタートさせました。小規模企業振興基本法への対応を求めるとともに、消費税率10%への引き上げ反対の声を地方から広げようと行動。19、20の両日は人吉・球磨地域の9自治体を訪問しました。人吉民主商工会(民商)の椎葉昭久会長をはじめ3人が参加。首長や副首長、担当課長などが応対しました。
消費税問題ではキャラバンに向けて集約した「消費税増税影響緊急アンケート」の結果を示しながら、増税が地域経済に深刻な影響を与えることを訴えました。「増税は仕方ないと思っているが、この時期にやるべきでない」(人吉市)、「増税分が社会保障に回っている実感がない」(錦町)など増税に否定的な意見が述べられました。また、9月議会で消費税増税反対決議の採択をめざし、それぞれの議会に請願・陳情書を提出しました。
少子・過疎化対策への苦労が出される一方、地域経済の活性化について話が弾みました。あさぎり町では「住宅リフォーム助成制度が住民や地域の建築業者に喜ばれ予算の増額を検討している」と話していました。
この中で、店舗リフォーム助成事業があさぎり町と水上村ですでに実施され5年間の予算を組んでいることが判明しました。「2期目に入り、改装だけだったのを備品まで広げて使い勝手をよくした」(あさぎり町)との報告も。また、あさぎり町や多良木町では地域商品券への補助事業を500万円から1000万円程度の予算を組み、商店街振興を図っていることが紹介されました。
まちづくりの問題では「大企業誘致はカンフル剤にはなっても地域は潤わない。地域の中小業者を支援して1人でも2人でも雇用してもらう方が経済の活性化につながる」(水上村)などの声が聞かれました。
全国商工新聞(2014年9月8日付) |