関東地方の大雪 業者も大きな被害
大雪被害 再建応援する施策要望=埼玉県連
大雪被害で埼玉県に支援要請
埼玉県商工団体連合会(県連)は3月5日、2月に降った大雪で被害を受けた商工業者への直接支援対策を求めて、県に申し入れを行いました。県産業労働部産業労働政策課の加藤和男課長はじめ2人が応対。菊池大輔県連会長ら6人が商工業者の被害状況と実態を訴えました。
県内の民主商工会(民商)と県連は、2月17日から現地を訪問調査し把握した被害の実態を県に伝え、被災業者への補助金など支援を求めました。
県は「被害を受けた中小業者へ向けて震災復旧貸付などを行う」としたものの、直接支援の補助金などについては「個人資産に補助はなじまない」としています。
県連は、「運送業者の倉庫が倒壊し、4000万円の損害が出ている」「作業所の屋根が崩落した」など民商会員の状況を話し、「支援が遅れると再建をためらう業者が増える」「県や自治体からの補助金は、地域業者が頑張ろうと思えるきっかけになる」と再度直接支援を訴えました。
県内業者の間では、営業再建に向けて「ローンが組めない」「二重ローン問題が浮上する」などの懸念も。県連では「大規模自然災害が起きたとき、営業損害への助成が実現できるよう、制度・施策の設計の必要がある」と引き続き要請に取り組んでいきます。
要請には柳下礼子、村岡正嗣、奥田智子の共産党県議も同席しました。
大雪被害 自治体が業者助成=群馬県
2月中旬に記録的な大雪が襲った群馬県では民主商工会(民商)の会員も自宅や工場、倉庫が倒壊するなど大きな被害が出ました。県内の市町村が次々と支援策を打ち出しています。
前橋市は工場や店舗、事務所、倉庫などの修繕で市内業者が施工した20万円以上の工事費用の2分の1を助成(上限200万円)。10万円以上の被害には一律5万円を支給します。
富岡市では工場、店舗、倉庫などの建物への災害見舞金を支給。解体・撤去費用が10万円以上の場合、1割を助成します。
伊勢崎市は住宅の屋根など(雨どい、テラス、ベランダ、壁、下屋など)の修繕工事費の30%を助成(上限20万円、市内業者への依頼が原則)。車庫、カーポートの被害には1世帯2万円の見舞金を支給します。
渋川市は個人住宅(店舗兼用を含む)の屋根(雨どい、テラス、ベランダなど)の修繕で市内業者が施工した10万円以上の工事費用の10%を助成します(上限10万円)。
桐生市は住宅の屋根や住宅に付属する工作物など10万円以上の工事費の30%を助成します(上限15万円)。
みどり市は住宅(事業所、借家を除く)の屋根(附属工作物を含む)を修繕する10万円以上の工事費の30%(上限15万円)、付属工作物のみの復旧には一律3万円を助成します。
太田市は住宅や車庫など10万円以上の修繕工事(撤去工事を含む)に対して30%を助成。太田市発行の金券で交付されます。
群馬県商工団体連合会(県連)は2月17日、商工業者への支援を群馬県に要請していました。
大雪被害 農業補助引き上げ=農水省
農林水産省は3日、大雪の被害にあった農業用ハウスや棚などの再建修繕に必要な費用の補助率を3割から5割に引き上げることを発表しました。残りの部分についてもその7割を特別交付税として自治体に交付します。
また、倒壊したハウスなどの撤去の費用についても100%補償(自治体の負担を含む)することにしています。
今回の大雪では、農業者だけでなく商工業者にも被害が出ています。全国商工団体連合会(全商連)では被害を受けた工場や店舗などにも支援をするよう国に求めることにしています。
全国商工新聞(2014年3月17日付) |