関東甲信越に記録的大雪 民商会員も被害多数
関東甲信越地方は2月14日から16日の未明にかけて記録的な大雪に見舞われました。道路や鉄道などの交通網の寸断、停電・断水などで孤立する地域や集落もあり、一時は食料・燃料の不足が深刻になりました。民主商工会(民商)会員も農業用ビニールハウスやプレハブの倒壊、屋根の崩落など大きな被害が出ました。
税納付延期や減免、直接助成など県に要請=埼玉
埼玉・本庄民商会員は40年になるイチゴ栽培農家。今回の大雪で1200万円を投資した大型ビニールハウスが雪で押しつぶされ、出荷を目前に控えたイチゴの被害は800万円に上っています。「倒壊したハウスの撤去にも費用がかかる。再建したいが、費用を考えると、大型のハウスの再建はもうできない」と話していました。
埼玉県は大雪の被害で2月14日以後に県税の申告や納付などの期限がくるものについて2カ月以内の範囲で納付期限を延長。また、損害の内容や程度などに応じて個人事業税、不動産取得税、自動車税、自動車取得税の一定額が減免されます。
さらに大雪の被害を受けたことで県税を一時に納めることができない人は原則1年以内に限り、納税が猶予されます。
埼玉県連は被害状況を重く受け止め、民商を通じて被害状況把握をするとともに、日本共産党県議団を通じ(1)道路の除雪(2)農作物や営業損害への助成(3)激甚災害指定を受けるよう、県に申し入れました。
民宿キャンセル続出=新潟
新潟県では15日から17日にかけて関越自動車道が湯沢から練馬まで通行止めになり、上越新幹線も終日運休。国道17号線三国で落雪のため通行止めとなったため、新潟県から群馬県に通り抜けるすべがなくなりました。
魚沼民商のエリアでは車がスリップして深雪につっこみ、動けなくなる状況も見られました。
さらに大変だったのは、民商会員が経営する旅館・民宿の宿泊予定がすべてキャンセルになりました。今シーズンの中で最も宿泊者が多くなる時期だったただけに被害は甚大。15日に予定されていた十日町雪まつりも中止となりました。
作業所の屋根崩落=長野
長野・上田小県民商のエリアでは1週間前にも数十センチの雪が積もり、それが溶けないうちに再び大雪が降りました。軽井沢町では99センチ、北御牧村は79センチ、上田市でも60〜70センチ積もりました。
14日まで東北地方で仕事していた副会長=建設=は作業所の天井が雪の重みで崩落しました。事務関係の機材や書類も被害に遭いました。とりあえずの仕事には、兄弟などの作業所を使用していますが、天井は応急措置をとったままで、再び東北地方の仕事に向かいました。
全国商工新聞(2014年3月3日付) |