地域振興基本条例 制定100自治体に
中小企業の振興などを目的とした条例を制定した自治体が昨年末までに100自治体に達したことが、全商連の調べで分かりました。昨年12月20日には、山形県が県レベルで21番目となる条例を県議会で採択。この結果、同条例を制定した自治体は21県16区55市8町のちょうど100自治体となりました。
条例で起業、発注増も 民商・全商連 各地で制定求め運動
振興条例の制定を求め吉村山形県知事(中央)と懇談する遠藤山形県連会長(左から2人目)ら
同条例は地方自治体の中小企業振興の理念と施策の方向性を示すもの。「理念条例」と呼ばれるもので、第1号は、79年に制定された東京都墨田区でした。
民主商工会・全国商工団体連合会は各地で条例制定を求め、自治体と交渉、条例制定の母体となる産業振興会議などにも参画し、より良い条例のため努力しています。
山形県でも県商工団体連合会(県連)が、条例の上程に先立って行われたパブリックコメントに対し、「より小規模な企業を対象にすべき」、「大企業が果たすべき役割」、「地域循環型経済の振興を図るべき」など5点にわたり意見を提出。条例にも反映され、さらに「山形県中小・小規模企業支援戦略(案)」として、直接盛り込まれる形になりました。
条例を力にした運動も進み、北海道帯広市に隣接する音更町では、中小企業が十勝の小麦を生かした製粉工場を完成。その小麦を使ったパン作りに乗り出す業者も生まれています。大阪府吹田市では地元中小企業への仕事発注を増やすなどの成果を上げています。
全国商工新聞(2013年1月7日付) |