豪雨被害 民商会員を訪問・激励=大分
水浸しになったバイク店
活発な梅雨前線が九州北部で停滞した影響で大分県北部(日田市、中津市耶馬渓)が記録的な大雨が降り、日田、中津両民主商工会(民商)の会員などが被害を受けました。大分県商工団体連合会(県連)の井上良雄会長=内装=は5日、日田民商の会員を訪問し、被害状況をつかみながら激励しました。
日田市では3日、市内中心部を流れる花月川が氾濫、耶馬溪町でも山国川が氾濫しました。日田民商は翌日、被害に遭った会員におにぎりと飲み物を届けました。
市の中心部で家電店を営む日田民商の浦塚俊広会長は「こんなことは初めて。土手が壊れ、20分もたたないうちに水があふれ出した。店に展示していた商品が全部駄目になり、何千万円単位の損失になる。これから商売を続けていけるか…」と売り物にならなくなった商品を片付けながら不安な気持ちを話していました。
耶馬溪町で自動車整備を営む佐竹英伸さんは「避難警報が鳴ってお客さんから預っている車をつぶせないと思い、その車で避難した。戻ってくると他の車が全部駄目になり、被害が大きい。借り入れをしてどうにかしようとも考えられない。もう続けられないかもしれない」と悔しさをにじませていました。バイク販売店を営む上原康夫さんは「バイクが全部水浸しになって売り物にならん、本当に困った」と話しながら家族と一緒に泥出し作業に追われていました。
今回の豪雨で日田、中津の両民商の16人の会員が床上浸水・土砂災害の被害に遭いました。
大分県は4日、災害救助法、被災者生活再建支援法の適用を決定しました。しかし、中小業者の資金繰りや営業再開への支援はこれからで、県連では営業を続けられるように支援を求めることにしています。
全国商工新聞(2012年7月23日付)
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