全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 地域のページ > 自治体 > 全国商工新聞 第2926号 5月17日付
 
地域 自治体
 

業者への直接支援制度が好評=大田区


 東京・大田区が09年11月に創設した「モノ作り経営革新緊急助成事業」が好評です。大田、蒲田、雪谷の各民主商工会(民商)などが家賃やリース料などの固定費補助を求めて運動したものが実り、区が初めて直接支援をしたものです。

Photo
固定費補助を求めて大田区議会に申し入れをする蒲田民商の萩原会長(中央)と高橋副会長(右)

 同助成制度は、中小企業経営診断士の派遣のための謝礼金(専門家派遣事業)や、経営革新、販路拡大、試作品の製作などの幅広い費用(助成金事業)を助成するもの。これまでに「専門家派遣事業」が43件、「助成金事業」が99件の申請が認められ、4951万円の助成金が交付されました。大田、蒲田、雪谷民商からは17件、787万円の助成金を受けました。
 「助成金の採択を受け元気が出てきたら、仕事も出てきた。廃業の瀬戸際を脱出することができた」(印刷機械部品)、「民商の相談会で仲間の知恵ももらい、申請書も書くことができた。修繕をためらっていたものがあったが、助成を受けてできた」(材料加工)など喜びの声が寄せられています。
 同事業の予算総額は5500万円で、対象は100社。
 「専門家派遣事業」に500万円(5万円×100件)、「助成金事業」に5000万円(1社50万円×100件)で1社当たり最大55万円が助成されます。
 今回の「緊急支援事業」は1回限りとなったため、継続や書類の簡素化、助成件数の拡大を要望するため、民商や労働組合などでつくる大田不況打開実行委員会は4月20日、区の産業振興課と懇談しました。石井芳明課長は「こんなに喜ばれていてよかった。景況指数も見ながら前向きに検討したい」と答弁しました。

 「本当に助かる」
  蒲田民商 Iさん=機械加工

 区の「経営支援助成事業」が創設され、25年間使用している「NC旋盤」の修理と修理期間の人件費として申請しました。申請書の作成が大変でしたが、区の職員も非常に親切に対応してくれ、完成させることができ、満額の50万円が助成されました。
 仕事の主体は建築関連のネジ加工。景気改善されず、仕事が激減しています。新たに入ってきた、自動車のクラッチ板のネジ加工も自動車業界の不振とも関連して、半分以下になり厳しい状況です。こうした中での助成金の支給は本当に助かりました。同時に、新たな「太陽光発電」にかかわる仕事を受注できて本当に良かったと思っています。今後は、助成内容の拡充に向けて要望したいと思います。

  ページの先頭