全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 地域のページ > 自治体 > 全国商工新聞 第2905号 11月30日付
 
地域 自治体
 

ものづくり基盤守れ・東京、大阪で危機突破大会


 経営と雇用を守るため、中小業者と労働者が共に立ち上がっています。東京都大田区と大阪市で開かれた「11・12危機突破緊急大会」ではがけっぷちに立たされている実態を突きつけ、国や自治体に家賃やリース代への固定費補助などの緊急対策を求めました。


固定費補助など支援を
 東京・大田区内3民商など250人が参加

PHOTO
固定費補助などの実現を求めて大会に駆けつけた蒲田民商の参加者ら

 東京都大田区で開かれた「危機突破緊急大会」には250人が参加しました。主催は蒲田、大田、雪谷民主商工会(民商)も参加する同実行委員会。大会には仕事を終えた中小業者や労働者が駆けつけました。誰もが年末を乗り越えられるかどうか、切羽詰まった状態で表情から厳しさが伝わってきます。
 大会ではフロアからの発言に共感が広がりました。蒲田民商のTさん=旋盤加工=は「農民一揆と同じ思いで参加した。本職で食っていけないなんて、こんなばかなことがあるか」と怒りをぶつけます。昨年12月以降、仕事がパタッと止まり、今年に入ってからもまともな仕事はなく、仕事がきたとしても単価が半分にたたかれています。「労働者の派遣切りと同じで大企業は下請け業者をいつでも自由に使い捨てできる安全弁扱いをしている。黙っていてはものづくりの基盤がつぶされる」と批判しました。
 大田民商のKさん=機械加工=は「親の代から継いで34年。なんとか持ちこたえてきたが、今回は3年前の5分の1に売り上げが落ち込み、1カ月に1週間、働くかどうか。年金を食いつぶしている。自治体の直接支援は待ったなし」と訴え。会場から「そうだ」のかけ声が飛び交いました。
 集会では全商連の中山真常任理事が連帯あいさつ。「東京都内の中小製造業者への直接支援は、オリンピックを口実にためにため込んだ4000億円の基金を取り崩せば実現できます。いったん掲げた要求は、絶対に実現するという決意を固め、全力を挙げよう」と訴えました。
 日本共産党の小池晃参院議員と区議会の緑の党の野呂恵子議員が激励のあいさつをしました。また、民主党の松原仁衆院議員の秘書が出席。自民党の平将明衆院議員から賛同が寄せられました。
 集会後、参加者は区内をデモ行進し、「日本のものづくりの技術と雇用を守れ」の声を響かせました。


大阪では550人が決起
 大商連など9団体で 業者に仕事、資金を

PHOTO
危機を突破し中小業者の要求を実現しよう、と開かれた「大阪決起大会」

 大阪商工団体連合会(大商連)やナニワ企業団地、JMIU大阪地区協など9団体でつくる実行委員会は12日、「11・12危機突破!大阪決起大会」を開催、会場いっぱいの550人が集まりました。
 戦後最悪といわれる不況の中で、個々の経営努力だけに頼るのではなく、ものづくりや地域経済・社会の担い手である中小業者とそこで働く労働者が連帯し、国や自治体に施策の改善と直接支援を要求していこうと開かれたもの。
 主催者を代表して大商連の相沢一弘副会長があいさつし、「政権交代を受け、今こそ中小業者の要求実現を迫る時。この決起大会を結節点に各地で声を上げよう」と呼びかけました。
 大槻眞一阪南大学前学長の記念講演に続き、各団体代表が発言。「組合員アンケートでは売上・収益・単価どの指標も悪化、事業継承もできずものづくりが途絶えてしまう」(ナニワ企業団地)、「緊急雇用安定助成金の延長などの緊急対策を」(JMIU大阪地本)、「貯金を取り崩して生活している。仕事確保と適正単価の実現を」(大阪建設労働組合)と訴えました。
 藤井寺民商のHさん=ソフト開発=は「緊急融資ができても、保証協会の審査は景気が右肩上がりの時のまま。まず資金を回し、消費税の引き下げを」と呼びかけ、八尾民商のIさん=酒販店=は「問屋が30万円以下の取引はしない。それが嫌なら保証金を積めなど迫ってきている」と実態を話しました。
 業者青年5人による「危機突破レンジャー」も登場。会場を大いに盛り上げました。
 同大会には、自民党大阪支部連合会をはじめ府下6市の市長からメッセージが寄せられ、日本共産党の吉井英勝衆院議員が激励に駆けつけました。

  ページの先頭