全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 地域のページ > 自治体 > 全国商工新聞 第2876号 4月20日付
 
地域 自治体
 

大阪・吹田市が「産業振興条例」を制定

 大阪府吹田市は、3月27日の本会議で「産業の振興は中小企業者の発展を基に推進されなければならない」とした「吹田市産業振興条例」を全会一致で採択、4月1日から施行されました。吹田民主商工会(民商)が90年代半ばから十数年にわたって要望してきたもので、条例制定は「民商運動の大きな成果」です。

photo
振興条例制定に向け、前大阪市長の長尾淳三さんを迎えて開かれた経済講演会

 条例は「目的」に「産業基盤の安定及び強化並びに地域経済の循環及び活性化」を図ることで、「就労機会の増大及び安心安全な市民生活の確保」「調和のとれた地域社会の発展に寄与する」ことを明記。産業振興をまちづくりの重要な役割として位置づけました。
 基本理念では、「産業の振興は、中小企業者の発展を基に推進されなければならない」と、中小企業・中小業者の役割を明記。産業発展の推進の主体として市の責任の所在を明らかにしました。
 市の役割については「必要な調査を行い、産業施策を総合的かつ計画的に推進する」とし、「必要な財政的な措置を講ずる」ことも明確にされました。

 「大型店を経営するものは…地域社会における責任を自覚し」「大企業者は、中小企業者との共栄共存を図る」と大型店や大企業の役割も明記。企業誘致を行う場合も「地域経済の循環と活性化に資する」ことを方針に掲げています。
 民商は今後の産業施策の重点として(1)条例を広く市民に普及すること(2)全事業所の実態調査を行うこと(3)将来を見据えた人材育成に取り組むこと‐の3点を市に要望していくことにしています。

 吹田市商工業振興対策協議会委員として長年この運動にかかわってきた民商副会長の村上一郎さん=縫製=は「条例が制定されたことで充実した産業施策に対する足がかりができました。長年求めてきた全事業所調査の可能性も開けました」と今後の運動に対する期待を語っています。
 吹田民商は条例制定に向け、02年には「吹田市の産業施策立案にあたっての提言」、05年には「吹田市商工振興ビジョン素案(案)に対する意見」を発表して提案型の運動を行ってきました。06年からは名城大学の井内尚樹先生を囲んでの研究会を開催。07年8月に条例の審議が始まると、独自の条例案も発表して討議に積極的にかかわりました。吹田市が行ったパブリックコメントにも多くの会員が意見を表明しました。
   
  ページの先頭