消費増税転嫁できず6割 半数が売り上げ減=千葉
千葉県商工団体連合会(県連)が4月1日〜20日にかけて実施した「消費税増税・緊急実態調査」で、8%増税後、中小業者の6割超が転嫁できてないことが判明しました。5割超の中小業者が、昨年同時期と比べて売り上げが減少し、今後さらなる売り上げ減を懸念しています。ひとこと欄には切実な実態と増税への怒りが数多く寄せられました。
4月1日の8%増税実施後、消費税を転嫁できているのかを聞いたところ、「完全にしている」が39.8%にとどまる一方で、「部分的にしかできない」(41.7%)と「全くできない」(18.5%)の合計は60.2%に上りました(図1)。
昨年の同じ時期に比べて、売り上げが減少ている中小業者は50.8%(内訳は、減1割以内19.8%、減3割以内20.2%、減5割以内5.4%、減5割超5.4%)に達し、増税による消費減退がみてとれます。
今後の商売については「売り上げ減少が心配」が70.6%で突出しました。次いで「消費税の滞納が心配」19.6%、「取引先から増税分をもらえるか心配」11.5%と続き、「廃業せざるを得ない」は6.8%となりました(図2)。
増税への対策については「経費を減らす」が最も高く39.7%。「売り上げ増をめざしている」は29.7%、「転嫁できるような対策を講じている」は17.2%で、「人件費を減らす」は6.9%。「対策のとりようがない」は37.5%にも上りました。
県連の星野吉次会長は「増税が営業に甚大な影響を及ぼしていることが調査で浮き彫りになった。安倍政権の閣僚から相次いだ『増税の影響は想定内』との発言は、再増税をするための欺瞞に満ちたものであり、許せない。署名や団体訪問を広げ、増税を撤回させ、10%は中止させたい」と話しています。
全国商工新聞(2014年6月2日付) |