消費税大増税中止を求め 4・11国民集会開催へ
「4・11消費税大増税中止を求める国民集会」を呼びかける全商連の国分会長(右端)ら各氏(2月27日)
税率引き上げの中止を求める一点共同として開催される「4・11消費税大増税中止を求める国民集会」の「呼びかけ人」(別項)の8氏は2月27日、国会内で記者会見を開きました。
呼びかけ人の1人、弁護士の宇都宮健児さんは、日本の相対的貧困率が国民の16%と過去最悪の状況になっている現状と生活保護基準の切り下げが低所得者の生活を厳しくする問題を告発。「低所得者に一番酷な消費税が増税されると、ますます貧困と格差が拡大する。富裕者増税など財政を立て直す方法はいくらでもあるのに、消費税増税しか議論になっていない現状は極めておかしい。増税に断固反対する」と強調しました。
首相に「要望書」
主婦連合会会長の山根香織さんは「主婦連合会は1月24日、消費税率アップの白紙撤回などを求めた『要望書』を安倍首相らに提出した。国民・消費者は昨年12月の総選挙で民主党のマニフェスト違反にノーを突き付けたのであって、消費税増税に賛同してはいない。消費税は弱い者いじめの不公平税制。何としても税率引き上げを白紙撤回させたい」と語りました。
際限なき増税に
ジャーナリストの斎藤貴男さんは「自民党が昨年発表した日本国憲法改正草案では『財政の健全性は法律の定めるところにより確保されなければならない』と定めているが、これは財政の健全性の確保のためなら、(消費税を増税し)国民生活をいくら破壊してもよいとうたっているに等しい。財政健全性の確保が消費税である限り、10%ではとどまらない。命そのものに関わる問題だと世論に訴えたい」と話しました。
増税は許さない
全国商工団体連合会の国分稔会長は「政府は国税通則法を改悪し、中小業者に記帳義務を課し、消費税の免税点を取り払うことで、あらゆる業者に消費税をかけようとしている。全商連は増税実施を絶対に許さない。そのために国民集会を成功させましょう」と訴えました。
記者会見には、全国労働組合総連合の大黒作治議長、全国保険医団体連合会の住江憲勇会長、新日本婦人の会の笠井貴美代会長、東京地方労働組合評議会の伊藤潤一議長が出席しました。
「呼びかけ人」一覧(2月28日現在)
斎藤貴男(ジャーナリスト)、山根香織(主婦連合会会長)、宇都宮健児(弁護士)、伊藤真(伊藤塾塾長、弁護士)、池辺晋一郎(作曲家)、嵐圭史(俳優)、沼倉裕子(みやぎ生協副理事長)、湖東京至(元静岡大学教授、税理士)、浦野広明(立正大学法学部客員教授)、大原穣子(方言指導)、鶴見祐策(弁護士)、大黒作治(全国労働組合総連合議長)、国分稔(全国商工団体連合会会長)、白石淳一(農民運動全国連合会会長)、笠井貴美代(新日本婦人の会会長)、藤末衛(全日本民主医療機関連合会会長)、住江憲勇(全国保険医団体連合会会長)、清家裕(税経新人会全国協議会理事長)、巻田幸正(東京土建一般労働組合委員長)、斎藤裕(全国農業協同組合労働組合連合会中央執行委員長)、相野谷安孝(中央社会保障推進協議会事務局長)、櫻井幸子(婦人民主クラブ会長)、田中悠(日本民主青年同盟中央委員長)、高橋克弘(岩手県消費者団体連絡協議会会長)、伊藤潤一(東京地方労働組合評議会議長)、飯田秀男(全大阪消費者団体連絡会事務局長)、堀田正典((協)日本イラストレーション協会顧問)
世論の怒りを結集し実行委員会を結成
4・11消費税大増税中止を求める国民集会=東京・日比谷野音
国民集会の事項委員会結成会議であいさつする全商連の国文会長(2月27日)
「4・11消費税大増税中止を求める国民集会」の実行委員会結成会議が2月27日、衆議院第1議員会館で開催されました。
同集会の呼びかけ人を代表して全国商工団体連合会の国分稔会長があいさつ。
消費税廃止各界連絡会の勝部志郎事務局長は国民集会の開催意義と関わって、(1)このまま消費税の増税を許せば、冷え切った国内経済は立ち直れないほどの大打撃を受ける、(2)消費税大増税は東日本大震災と東電福島原発事故の被災・被害者に冷や水を浴びせる、(3)国会でまともな審議もされていない「3党合意」による悪政を国民は認めていない―の3点を強調。「国民の暮らし、命、地域経済の命脈を断つに等しい消費税大増税は許さない」と語りました。
結成会議では、集会の正式名称や日時などを決めました。
【名称】4・11消費税大増税中止を求める国民集会
【日時】4月11日(木)集会=正午〜13時30分(集会後に国会請願デモ)
【場所】東京・日比谷野外音楽堂
【規模】5000人
全国商工新聞(2013年3月11日付) |