消費増税 耐え難い負担増 地方税は大幅減収
総選挙後も消費税増税に反対は過半数―。税率を引き上げれば生活や経済に深刻な影響があることが、各種調査から明らかになっています。
「消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる」ことについて聞いた「世論調査」(毎日新聞、12月28日)では「反対」が52%と過半数。とりわけ若い世代・子育て世代で「反対」が高い結果となっています。朝日新聞の世論調査(1月22日)でも増税反対が53%となっています(棒グラフ)。
世論調査の結果は、深刻な生活悪化が反映しているものとみられます。この15年間で国民の年収は102万円も減少。また「15歳から24歳」の2人に1人は非正規労働者であり、年収200万円にも満たない労働者は6年連続で1000万人を超えています。
このような状況で、消費税増税と社会保険料の負担増は耐え難いものです。政府試算では「税と社会保障の一体改革」によって、年収500万円の4人家族(40歳以上の夫、専業主婦、小学生の子ども2人)で約31万円の負担増となることが明らかになっています。
「消費税率引き上げが福島県に及ぼす経済波及効果」(表)の試算(とうほう地域総合研究所)では、税率8%になった場合、生産誘発額(大型インフラ事業の整備によって生み出される産業面の経済波及効果)は約▲1270億円、名目県内総生産に対する影響度は▲1・2%、税収は▲22億円です。
また、税率10%になった場合、生産誘発額は約▲2100億円、名目県内総生産に対する影響度は▲2・0%、税収は約▲37億円と予想。試算では「消費支出の減少に伴う企業所得、雇用者所得の減少は、消費税および法人税、所得税の納税額を押し下げる」と警鐘を鳴らしています。
全国商工新聞(2013年2月25日付) |