民自公3党合意の「税制改正」 国会議員要請で抗議
「復興口実の消費税増税に反対」「国税通則法改悪および記帳の義務化をするな」―。全国商工団体連合会(全商連)は15日、国会議員への要請行動に取り組み、東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬、静岡の民主商工会(民商)から60人が参加しました。
2011年度税制改正法案の新たな法案(注)が10日、民主、自民、公明の3党合意で閣議決定され、15日の衆院財務金融委員会で賛成多数で可決。全商連が直ちに抗議の事務局長談話を表明するなかで、怒りの請願行動となりました。
民主党筆頭副幹事長で元厚生労働大臣の長妻昭衆院議員の秘書は「消費税増税には反対」と明言。ほかにも数人の民主党議員秘書が増税反対を表明しました。新法案で消費税の課税が強化される問題で、参加者は「販売価格に転嫁できないなど、消費税は営業破壊税。大輸出企業への巨額な還付こそ見直すべきだ」と訴えました。
群馬県商工団体連合会の参加者は、申告書不提出者に5年以下の懲役・500万円以下の罰金が科せられた問題で「まるで犯罪者扱い。加算税などのペナルティーで十分だ」との訴えに民主党の柿沼正明衆院議員の秘書が「申告は義務。無申告者が増えているから当然」と放言。「納税者の実態を見ていない」と抗議しました。
群馬・館林民商会長の石川清さん=建築=は「3党合意はとんでもないこと。1月から仲間とともに集めた署名約1000人分を届けた。引き続き運動を強めたい」と決意を語りました。
(注)2011年度税制改正法案の新たな法案…「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」のこと(左の「私たちの主張」参照)。15日の衆院財務金融委員会では日本共産党の佐々木憲昭議員が反対討論し、「大震災によって経営に甚大な被害をこうむった中小零細企業や個人にこそ税制の支援を強めるべきだ」と主張しています。
全国商工新聞(2011年6月27日付)
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