シンポジウム「消費税大増税を考える」 各界連が開催
増税反対で国民的団結を
消費税廃止各界連絡会は3日、シンポジウム「消費税大増税を考える」を東京都内で開催し、171人が参加しました。消費税の実態を告発し、増税なしでの財政再建の道を探求。「増税反対」の一致点で国民各階層が団結して運動を進めていこうと呼びかけました。
消費税増税問題について討議した中央各界連主催のシンポジウム
「消費税は悪魔の税制」と切り出したジャーナリストの斉藤貴男さん。税金関連の中でベストセラーとなった『消費税のカラクリ』を執筆するにあたり5年間取材をしました。消費税の納税に苦しめられる中小業者の実態を告発。自ら納税者として消費税を申告した経験も通して「消費税の最も重大な本質は、中小業者が価格に転嫁できないということだ」と強調しました。
中小業者が廃業や自殺に追い込まれるなど深刻な状況を生み出しており、「消費税を増税することは、中小業者はつぶしてしまえと言っていることと同じ」と警告しました。
主婦連合会会長の山根香織さんは「消費税増税反対と気軽に言えず、情報が伝わりにくい状況をマスコミがつくっている」と指摘。消費税の正体を知らせ、増税反対で国民が力を合わせることが重要だと訴えました。
税理士で税経新人会全国協議会事務局長の佐伯正隆さんは「輸出大企業は巨額の還付を受け、消費税を1円も負担していない」と告発。また、大企業優遇税制を正し、軍事費などムダを削れば「財源はいくらでもある」としました。
消費税廃止京都各界連前事務局長の坪井修さんは、商店街役員らが名前を連ねた「くらし・商売破壊の消費税増税反対」アピールが、党派を超えた世論形成に広がったと報告。477の中小業者団体に呼びかけ、「地域でも運動や賛同が広がっている」と述べました。
フロアーからは「親会社の単価たたきで、消費税を払えない」「強権的な徴収で中小業者の自殺が増えている」など深刻な実態告発が相次ぎました。
「消費税率引き上げをやめさせるネットワーク宮城」代表世話人の沼倉優子さんは、県百貨店協会や小売業者の協同組合なども参加し、主義・主張を乗り越え「消費税引き上げ反対」の一致点で運動を広げている経験を報告。対話と交流で消費税の実態を知らせる重要性を指摘しました。
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