消費税滞納 新規発生額が全税目の5割に
消費税の新規発生滞納割合が5割に達したことが、国税庁の発表した資料で明らかになりました(下の図)。
国税庁の「平成21年度租税滞納状況について」によると、09年度の新規発生滞納額は7478億円、このうち消費税は3742億円となりました。
税収が減少傾向の中、全税目の新規発生滞納額は08年度の8988億円より1510億円減少(16.8%減)。しかし消費税の新規発生滞納額は、08年度の4118億円より376億円減にとどまりました(9.1%減)。
消費税は販売価格などに転嫁(上乗せ)できない中小業者にとっては、身銭を切って納税する「営業破壊」税です。その結果、消費税が納めきれずに滞納となる業者が増えています。
消費税率が3%から5%に引き上げられたことにより、新規発生滞納額は97年の5395億円から98年は7249億円に激増しました。税率が10%になれば、滞納額はさらに激増することは間違いありません。
滞納が長期化すれば、税務署は差し押さえなどの滞納処分を強行。商売を続けるために必要な財産を差し押さえられた業者が廃業に追い込まれ、自ら命を絶つ最悪の事態も生まれています。
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