消費税転嫁問題・大商連が申し入れ
大阪商工団体連合会(大商連)は3月26日、消費税の転嫁問題について中小企業庁に申し入れました。瀬戸善弘副会長をはじめ5人が参加しました。
消費税の引き下げや免税店の引き上げなどを求めた中小企業庁への申し入れ(左から2人目が大商連の瀬戸副会長)
消費税増税に向けた議論が始められようとしているなか、小規模事業者ほど消費税の転嫁ができず、自腹を切って納税している実態を告発。「消費税は税制だけではなく、経営問題。中小企業庁としても税制論議に加わって増税に反対し、免税点の引き上げなどを要求してほしい」と訴えました。
庁側は「中小企業者が消費税を価格に転嫁できないことは、消費税の創設前から庁としても懸念し、一大論点にしていた。中小企業の負担を増やすような税制改正には反対し、中小企業を守るために最大限努力する」と答えました。
中小企業庁が売り上げ階層ごとに企業分析をしている「財務指標」に基づく経営調査を取り上げ、新たな課税業者となった売り上げ3000万円以下の中小企業の厳しい実態を指摘。「大企業と比べて仕入高が最大になっているにもかかわらず、『売上高総利益率』が高いのは、事業を続けるために、質を良くして高い売値で勝負せざるを得ないから」「ギリギリの価格の中で、消費税を転嫁してこれ以上、売値を上げるのは困難なことは、この調査からも明らか。売り上げ3000万円以下の中小企業が付加価値率が最大であり、消費税負担が最も重い」と強調しました。
庁側は「説明は納得できる。問題だと認識している。インボイス方式なども負担が重くなる可能性があるので、過度の負担にならないよう対処したい」と再度、答えました。
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